2010.06.23

完全盤CD『スター・トレック』(2009)

映画公開時の『スター・トレック』サントラには15曲が収録されていた。

公開後1年が経った今、どーんと29曲おまけして計44曲を収めた2枚組CDが出た。amazon.co.jpでは6月25日発売予定。制作したVarese Saravande Recordsでは6月14日から出荷を始めている。


20100623a


限定5000個という数字をどう見るか。Varese Saravandeは自社サイトで直販していて、本日6月23日現在「在庫は1500個を下回っている」と述べているが、それはつまりまだ1500個程度残っているということだ。各方面のSTファンの手元にちゃんと買われていくのかどうか他人事ながら不安だが、後述のとおり未収録曲満載なので、従来盤を持っている人でも、映画『スター・トレック』が好きならば買って損はない。好きじゃなければ買うと損なので気を付けたほうがいい。

ちなみにアメリカ合衆国のamazon.comで売られているのはすべてマーケットプレイス商品で、どこぞの小売店がVarese Saravandeから仕入れていると見られる。そのため値段も割り増し価格でUS$35.00を超える。素直に直販で買うのが送料を含めても一番安くて確実だ。

日本までの送料はUS$7.50、合計支払額US$37.48はカード会社からの明細によれば3490円。6300円で販売するamazon.co.jpとの差額は2810円。出荷から配達まで1週間(6月16日出荷、6月22日配達)と文句なし。


固いボール紙の表紙のジャケットには、表2(表表紙の裏)と表3(裏表紙の裏)にそれぞれCDが格納されている。


20100623b


Disk 1の盤面には〈U.S.S. エンタープライズ〉の第1船体上面のプリントが。これが下面だったら、のっぺりしていてなんだかわからないので、上面をプリントしたのは当然と言えば当然。


20100623c


Disk 2の盤面には〈U.S.S. ケルヴィン〉の第1船体上面。

ディスクの間には、21点の写真やCGが使われた24ページのブックレットが挟まっている。見たことあるような写真もあれば見たことないような写真もあってなかなか充実。


20100623d


渋い中年好きの方々も大満足。


20100623e


壊れていないナラーダから逃げる〈エンタープライズ〉という珍しい絵柄を背景に、収録曲目がずらり44。


Disc 1
01. Star Trek
02. Narada Boom
03. Hack To the Future
04. Nailin' the Kelvin
05. Labor of Love
06. Main Title
07. Head To Heart Conversation
08. One Proud Mother
09. Hella Bar Talk
10. The Flask At Hand
11. Welcome Back, Spock
12. Vulcan Gets a Good Drilling
13. Hangar Management
14. Enterprising Young Men
15. Flying Into a Trphlthdl
16. Nero Sighted
17. Matter? I Barely Know Her!
18. Jehosafats
19. Chutes and Matter
20. A Whole In My Hearth
21. I've Fallen and I Can't Beam Up!
22. Spock Goes Spelunking
23. An Endangered Species
24. Galaxy's Worst Sushi Bar
25. Mandatory Leave of Absence
26. Dad's Route To School
27. Frozen Dinner
28. You Snowin' Me?

Disc 2
01. Nice To Meld You
02. Hail To the Chief
03. I Gotta Beam Me
04. Scotty's Tanked
05. What's With You?
06. Either Way, Someone's Going Down
07. Trekking Down the Narada
08. Run and Shoot Offense
09. Does It Still McFly?
10. Nero Death Experience
11. Nero Fiddles, Narada Burns
12. Black Holes Have a Lot of Pull
13. Back From Black
14. That New Car Smell
15. To Boldly Go
16. End Credits

 今回初収録


ほとんどが今回初収録ではないか。Disk 1の6曲目「06. Main Title」はオープニングでタイトルロゴが出るシーンに使われたバージョンだ。燃えるぞ。

共通に収録されている曲目も、スコアは違うかもしれないので、各自熱心に聞き比べてみよう!


■【完全盤】STAR TREK-Deluxe Edition
 [Deluxe Edition]
 [Limited Edition / 5000 copies]
 [Special Edition]
 マイケル・ジアッキノ(Michael Giacchino)
 Varese Sarabande Records
 B003OREMN2 / VCL 0410 1108
 6300円(税込)/ $29.98
 2010年6月14日(アメリカ合衆国) / 6月25日(日本)発売
 購入先の例:amazon.co.jp Varese Sarabande Records

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2010.06.16

完全盤CD『スター・トレック3:ミスター・スポックを探せ!』

amazonから『スター・トレック3:ミスター・スポックを探せ! Star Trek III: The Search for Spock』の完全版CDが来た。


20100616a


1984年公開当時に売られたレコードでは、劇中で使われていないスコアを収録してみたり、いくつかの曲を省いたりしていたそうで、今回はどーんと贅沢に全部入れマシタ!という触れ込みだ。

Disk 1は惑星ジェネシスの地表という一般ウケしそうもない渋い絵柄。こちらには初収録となる劇中使用スコアが惜しげもなく収められているという。

20ページに及ぶライナーノーツの裏表紙は、公開当時のアルバムジャケットを模している。


20100616b


Disk 2はカークらが乗っ取り、後にマッコイに反乱船の名前を付けられるバード・オブ・プレイ。こちらは1984年のサントラ復刻盤。デジタルリマスターでいい音ですよと自慢げ。


20100616c


輸入盤なのでどこで壊れたのかわからないが、ヒンジの片方がもげている。気にしない気にしない。ひと休み、ひと休み。


20100616d


ジャケット裏面の収録曲リスト。ジェネシスの大気圏に落下して燃え尽きる無印エンタープライズの最期は、突入角度といい方向といい、6月13日夜に見たはやぶさの様子とダブる。


20100616e


Disc 1(69′45″)
《劇中使用スコア》
01. Prologue and Main Title
02. Klingons
03. Spock's Cabin
04. The Klingon's Plan
05. The Mind-Meld
06. Stealing the Enterprise
07. Grissom Destroyed
08. Sunset on Genesis
09. Spock Endures Pon Farr
10. Bird of Prey Decloaks
11. A Fighting Chance to Live
12. Genesis Destroyed
13. Returning to Vulcan
14. The Katra Ritual
15. End Titles
16. That Old Black Magic / Tangerine / I Remember You

Disc 2(45′57″)
《1984年サントラ復刻盤》
01. Prologue and Main Title
02. Klingons
03. Stealing the Enterprise
04. The Mind-Meld
05. Bird of Prey Decloaks
06. Returning to Vulcan
07. The Katra Ritual
08. End Titles
09. The Search for Spock

 今回初収録
 同じ楽曲だがスコアが異なる
 Disk 1 未収録


こうして見ると、1984年のサントラに収録されていた曲のうち、劇中で使用されたのと同じスコアは4曲だけだったようだ。ちなみにDisk 2のトラック9はサウンドトラックでさえなく、Group 87というグループのみなさんによるPOP調な曲。TMPのテーマをフュージョンっぽく仕上げたボブ・ジェームスのそれみたいな感じ。確か当時もサントラには入っていなかったが、在庫を引っ張り出すのが面倒で未確認。

この6月15日には、『Star Trek II: The Wrath of Khan』の完全盤も同時に発売された(まだ届かない)。公開から25年も経った今になって怒濤の完全盤を続々リリースするとは一体どうしたのか。いやいや、その勢いで大変結構なので、『Star Trek: The Animated Series/まんが宇宙大作戦』の完全盤サントラもぜひ。


■【2枚組/完全収録盤】スター・トレック3/ミスター・スポックを探せ!(Star Trek III: The Search for Spock)
 [Deluxe Edition]
 [Original recording remastered]
 ジェームズ・ホーナー(James Horner)
 FSM / Retrograde
 B003O8GUUO / FSM 80129-2
 3833円(税抜価格3650円)/ $24.95~
 2010年6月15日発売
 購入先の例:amazon.co.jp amazon.com Film Score

| | コメント (9) | トラックバック (0)

2010.04.25

「巨大な違い」という名の小差

上海万博開催直前になってPR曲のパクリがバレるあたり、中華人民共和国も脇が甘い。

このニュースを聞いて、以前書いたエントリを思い出した。

成吉思汗? ジェネレーションズ?

今聴いても、やっぱり見事なパクリだ。すごいぞ張千一はん。

万博のPR曲ということで注目されて集中砲火を浴びている『2010等[ni]来/2010年はあなたを待っている』だが、この手のパクリは、よい悪いは別にして、自称クリエーターのいるところでは国を問わず一種の自然現象だと思う。パクってない人はいないと言えば言い過ぎだが、いわゆる“オマージュ”“リスペクト”“インスピレーション”といった横文字で“着想を得た”旨を表現すれば、それは単純なパクリではなく、むしろなにかよいことをした風になるくらいだ。

日本や他国の歌謡曲をはじめとする著作物も、順番に叩いていけば埃が出る。『アルプスの少女ハイジ』の原作でさえ、今になってパクリの指摘を受けるのだから油断ならない。クリエーターと呼ばれるみなさんがこの件にあまり積極的なコメントを出さないのは、下手をすれば自分に飛び火しかねないのをよくわかっているからだろう。

さて、渦中の繆森はんは、4月22日に『2010年はあなたを待っている』のメロディは岡本真夜はんの『そのままの君でいて』と比べ、「巨大な違い」があると主張されているそうだ。
盗作疑惑の万博ソング、作曲者が盗作を否定し著作権保護を呼びかけ by Searchina

あれほどそっくりなメロディが「巨大な違い」なら、微妙に音をずらして巧みにパクった成吉思汗とジェネレーションズなど赤色巨星級に違っていて、似ても似つかないことになる。

繆森はんも、張千一はんレベルの技術を駆使してパクっていれば、もっともっと強弁できたことだろう。

ほかにもパクリを指摘され始めた繆森はんが、これからもパクリ人生を送るのであれば、張千一はんに師事して音の外し方を学んではどうか。あるいはほかにもうまいことやっている作曲家仲間から、曲そのものではなく、パクリの技術をパクったほうがいい。

がんばれ繆森はん。パクリで国際的な有名人となったあなたはもう、パクってパクってパクリまくったうえで、パクってないもん!と叫ぶしかないのだ。応援しないし見守ってもいないけど、やるなら徹底的にやれ。

ちなみに張千一はんのすばらしい楽曲が使われている『成吉思汗』、わたいはその後台湾でDVDボックスを見つけて買ってきた。


20100425


売り場のおっさんに「これ、中国大陸でやってたやつだよね?」と尋ねてもピンとこない様子だったので、箱の表裏をじっくり眺めて、きっとコレはアレに違いないと見当をつけ、えいやっで買ったのだが、正解だった。

冒頭のテーマ曲を聴いてすっかり満足し、ドラマ部分は全然観ていない。

ひょっとしたら、BGMにもジェネレーションズからのパクリがあるかもしれないので、老後の楽しみにとっておこう。興味のある向きは、数十年後に老人会でご一緒にぜひ。

| | コメント (14) | トラックバック (0)

2006.05.16

セキュリティホール

ペ・ヨンジュンの家が燃えたというニュースを、Yahoo!トップページのトピックスで見たその瞬間、テレビの画面に当のヨン様が現われた。

貴公子然としたいつもの笑顔でにこやかに言う。


あなたにも、あなたのセコムがあります


あなたにはなかったのか、あなたのセコム

そこにあるはずの“ほんとうの「安心」”に思わぬ落とし穴。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2006.02.02

横浜と歌声と地震

TOXIC Audio というグループが、親切にもタダで歌を聞かせてやろうとおっしゃるので、横浜BLITZへのこのこと出かけた。

声の表現だけで、歌はもちろんコントもこなそうという1時間半の試みだった。

予備知識もなく観に行ったが、「あんたは『地獄八景亡者戯』で軽業師と歯医者と藪医者と山伏とを飲み込んでくしゃみして腹痛たおこして、笑ろて屁ぇこきよる人呑鬼か」と言いたくなるような、ひとりで同時に咳してくしゃみしてしゃっくりしてゲップしよる芸から、心洗われるハーモニーまで、かなり楽しませてもらった。

ありがとう、TOXIC Audio!


帰りに横浜駅地下の丸善に寄り道し、W-ZERO3の本が並んでいるのを見て、年末から予約を入れているAMAZONさんは一向に送って来る気配がないけどどないなっとんねんと思ってみたりちゃっかり立ち読みしてみたりしてからJR駅に赴いたところ、何やら改札周りが騒然としていた。

どうやら地震があったらしい。

全然気が付かなかった。

横浜発着のJRはすべて運行を取り止めているらしい。

緑色の腕章を巻いた背広姿の人に近づき、「止まってるんですか? 京急は動いてるんですか?」と尋ねたら、「止まっています。動いています」という答えとともに白くて小さな紙をくれた。

振替乗車票やないの。

PICT7815


いやあ、なんか催促したみたいやなあ……って、いいんですか、横浜駅を含むJR乗車券持ってないただの通りすがりの者ですが?

せっかくのご厚意なので、使わせていただいた。

ありがとう、JR関東!


京急の改札へ移動したら、ちょうど21時38分から運行を再開したという。ホームに上がったら10秒もしないうちに電車が入ってきて、立錐の余地もないほど混雑していたのに、なぜか席が空いていて座れてしまった。

とんとん拍子で到着した京急蒲田で降りると、そこは自宅に最寄りの改札口の前だった。
雨もすっかり上がっている。

改札をくぐったら、そこにはJR蒲田から流れてきた人々でごった返す修羅場。改札待ちの列は軽く30メートルを超えているのに、アーケードを抜けて京急へ押し寄せる人並みは引きも切らない。

なんか申し訳ないなあ。

地震の混乱にまったく巻き込まれなかったに等しい幸運続き。

昨日のとくダネ!の占いで「12星座中、あんた今日最悪」と言い放たれた天秤座が、一夜明ければこのラッキー。ガモウひろしが聞けば改めてまんがにしたいと願うことだろう。


浮いた帰りの電車賃を投入して駅前スーパーでサントリーのモルツ ザ・プレミアムを奢り、さらに帰宅途中のスーパーで滅多に出遭わない半額トンカツ2枚組をゲット。

PICT7817


とてもご機嫌さんだ。

ありがとう、マルエツ!

ああ、すばらしい一日!




さ、日も変わったし持ち帰ってきた仕事しよっと……。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2005.05.20

桜の田のチム

お誘いをいただいて、マウスプロモーションの喜劇「桜の田(その)」を観た。

PICT5057.JPG

桃と米という第一次産業だけで生計を立ててきた村の公立高校野球部が、夏の甲子園に出場したばかりか初戦、2回戦を突破。お祭り騒ぎの村民がさらなる勝利を願う一方、3回戦以降に勝ち進まれると村の財政が破綻することに気付いた村長ら村役場の面々は適当なところで負けてくれることを陰でこっそり祈る。村の命運を握った野球部は果たしてどこまで勝ち進むのか……という設定で描かれた喜劇だ。

ネタバレするので具体的には書けないが、みなさん楽しげに演じてられて、かなりおもしろかった。
この土日で千秋楽を迎えるので、お時間のある方はぜひ(千秋楽の切符は売り切れの模様)。

■マウスプロモーション第三回本公演
喜劇 桜の田(さくらのその)
期間:2005年5月17日(火)~5月22日(日)
場所:博品館劇場

わたいは声優さん事情に詳しい者ではないので、役者としての姿と声優としての役柄が片っ端から一致するわけではない。
とはいえ、スタートレック関係の方はなんとなくわかる。

今回出演されていた方を役柄で言えば、加藤(第1シーズン)、ウィリアム・ライカー、エリム・ガラック、ハリー・キム、セブン・オブ・ナインという面々がレギュラークルーな方々だ。

レギュラーではないが、映画版も含めてシリーズのどこかで声をあてたことがあるという方になるともっと増える。

そのほかの出演者も、帰り際に買ったパンフレットの紹介文を読んでみたら、ほとんどどこかで声の演技を聴いたことがある方々ばかり。にもかかわらず草薙素子やシガニー・ウィーバーなんてまったく気が付かなかった。すまん。

ちなみにパンフレットの紹介文には、先のレギュラークルーな方々が全員スタートレックを主な出演作として前面に出しているわけではない。

納屋六郎さん、大塚明夫さんは表記なし。
大川透さんはガラックと明記。
沢海陽子さんはセブンではなく敢えて思い出深いターシャ・ヤー。
そして真殿光昭さんはハリー……あれ?

PICT5060.JPG

スタートレック・ホイジャー
ハリーチム

ネタか?

ネタなのか?

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2005.05.18

大泉さんの新・食わず嫌い王決定戦

最近あちこちで特集されていたそうだが、ドラマ以外はことごとく見逃していた大泉さんのご活躍。

2005年5月12日放送の「とんねるずのみなさんのおかげでした」で久しぶりにご尊顔を拝した。

「そして食わず嫌いは女優竹下景子と、人気急上昇、俳優大泉洋の対決! 食卓という名の戦場に、白熱のマシンガントークが炸裂する~っ!」というナレーションで番組開始。

博士と弟子の「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」を経て、「新・食わず嫌い王決定戦」へ。

画面下手から石橋貴明を露払いに、竹下景子登場。
画面上手からは木梨憲武を露払いに、大泉洋登場。

牧原アナの実況に被って番組スポンサーの紹介が大きく入るので何を言っているのかはほとんど聞き取れず。

《テロップ》
今夜の食わず嫌いは三択の女王が四択に挑戦!?
竹下景子 VS 大泉 洋 マシンガントーク炸裂で大爆笑

牧原アナ「まず、竹下景子さんの大好物は、ハムカツサンド、ニラ玉、クリームシチュー、奈良漬け、以上の品々」

《テロップ》
竹下景子メニュー
●ハムカツサンド●
●ニラ玉●
●クリームシチュー●
●奈良漬け●

笑顔で会釈する竹下景子。

牧原アナ「一方、大泉洋さんの大好物は、カボチャの煮つけ、マグロの刺身、カラスミのスパゲッティ、ロールキャベツ、以上の品々」
※テロップは“スパゲティ”だが発声は“スパゲッティ”

《テロップ》
大泉洋メニュー
●カボチャの煮つけ●
●マグロの刺身●
●カラスミのスパゲティ●
●ロールキャベツ●

牧原アナ「しかしこの中にひとしず、しなずつ、食わず嫌いの1品が含まれています」

《テロップ》4品のうち3品は大好物

“ひと品”を噛んだところで石橋大ずっこけ。竹下、目がまん丸。木梨ガクッとしながら画面外のおそらくナレーターを見やる。
大泉さん、まだどんな反応が許されるのかを計りかねているのか、大ウケするわけでもなく、そっと微笑んで伏し目がち。

牧原アナ「互いにそれを、探り合ってください!」

石橋「全然ダメですね、牧原さんは。代えますか、伊藤に」

《テロップ》伊藤利尋アナウンサーの顔写真

石橋「大泉、洋(よう)さん?」
大泉「はい」
石橋「洋さん? どうもはじめまして」
大泉「あ、どうもこん……いや! 北海道のぼくのラジオにも出てくれたんですよ」

つい頭を下げた大泉さんだが、石橋のゲスト出演について木梨に説明。
それを聞いて石橋。

石橋「はぁ?」
竹下「記憶は?」
石橋「全然ないです」
竹下「あら~!」

竹下と石橋のやりとりを、ぽかーんと口を開け、呆然と見つめる大泉さん。

ここでDVD「原付ベトナム縦断1800キロ」やNACSの舞台の映像とともに、大泉さんの紹介。

ナレーション(以下N)「北の大地が生んだスーパースター、大泉洋!」

《テロップ》北海道のスーパースター 大泉 洋(おおいずみ よう)

N「北海道の高視聴率番組“水曜どうでしょう”で一躍注目を浴び」

《テロップ》北海道で人気爆発!!

N「劇団TEAM-NACSでの俳優業でも絶好調!」

《テロップ》舞台俳優でも大活躍!

N「さらに! 連ドラ初出演も果たし、今ノリにノっている男が、ついに食わず嫌いに初参戦!」

《テロップ》ドラマ「救命病棟24時」にレギュラー出演!

木梨「北海道で大人気なんですよね?」
大泉「そうです、そうです」
石橋「なーんで、北海道にずっといりゃーいーじゃん!」
大泉「東京とぉ東京でお仕事いただいて、あー」
石橋「とうきょーてょとーきょーてょ?」
大泉「はあ? 来ますよ」

話が見えないながら、大泉さんを真剣に見やる竹下景子。

大泉「そら前にもお話ししたなあ、うたばんで。言っちゃったよほらほかの番組なのに」

腕組みをして不満そうな大泉さんに、おどけた表情で返す石橋。

石橋「だっけ?」

呆れたように周囲を見渡しながらボヤく大泉さん。

大泉「あれ、何のアドバンテージもないんだな……」

一瞬の隙を突いて石橋が刺す。

石橋「とにかくね、マザコンなんですよ」

《テロップ》とにかくね マザコンなんですよ
大泉さんのうたばんでの母親登場場面を参照

大泉「(爆笑)」
石橋「お袋と一緒に住んでるんですよ、今でも」

《テロップ》お袋と一緒に住んでるんですよ 今でも

石橋「ごめんね、大泉くんの話はいいんだ。(溜めて)竹下景子さんです!」

《テロップ》竹下景子さん 初登場!!

木梨「よろしくお願いしまーす」
竹下「お願い……はい?」
石橋わたくし! この場ではっきり言いましょう! 大好きでした!
竹下「いや」

《テロップ》大好きでした(ハート)

石橋「うれしい出会いです! 憧れの人に!」

笑顔の竹下。

石橋「中学、高校……」
木梨「ええもちろんわたしたちの時代の、はい」
石橋「えー、一番でしたね!」
木梨「はい」

感無量でうなずく石橋。

木梨「ポスターが中からべらっとこう、竹下景子さんが出てきたりとか、もう、ありましたもんね」

中からこうってどこからだってな様子でぽかーんと話を聞いている大泉さん。

石橋お世話になりました!
木梨自分もっす

深々と頭を下げる石橋。
状況を理解したのか笑いながら、なぜか木梨と一緒に頭を下げる大泉さん。

石橋「ちょっと、でも胸がどきどきいたします」
竹下「は……」

首をかしげつつ何か言おうとした竹下を遮りトークに入ってくる大泉さん。

大泉「ぼくもでもすごく好きでした」
石橋お前からんでくんなよ!

《テロップ》お前からんでくんなよ!!(怒)

茫然自失の大泉さん。

大泉「ど……どこでからんでいいの?」

木梨のほうに助けを求める視線。

大泉「ぼくもすごく、あのー好きだったんです、ぼくは」
竹下「はい、そうですか」
大泉「ぼくは、あのー、三択の女王の頃に」

《テロップ》僕は三択の女王(クイズダービー)の頃に

竹下「あ、そうですかぁ、はい」
石橋「(大橋巨泉の真似で)せーの、どん! なんて」

《テロップ》「クイズダービー('76~'92年に竹下さんはレギュラー解答者として出演。三択問題での正解率が高いことから“三択の女王”の異名をとる。

石橋「おれら出たことあるよな一回……」
竹下「え?」
石橋「クイズダービー」
木梨「一回あると思います」

なぜか木梨は石橋から目線を外し、スタッフのほうを見てからそう答えた。カンペか。

石橋「3000点、かなんか、ですよね持ち点」
竹下「が全部ですね、はい、最初は3000点」
石橋「で、一問目に」
木梨「3000点かけたんです」

《テロップ》
1問目に
3千点(全部)かけたんです

石橋「はらたいらさんに3000点っつったら」
竹下「はい」
石橋「巨泉さんに、(真似で)『お前らふざけんなよ』って言われた」
木梨「そのあとどうすんだって言われて」

《テロップ》「その後 どうすんだ」って言われて
大橋巨泉の顔写真

石橋「すーっごい怒られたよな!」
竹下「そりゃそーよ」
木梨「じゃあ1000点とか言ったんだよな」

《テロップ》CMのあと
舌校長!?大泉にタカの猛攻撃が!!

石橋「そんなわけで! 竹下さんのお知らせ。舞台!」
竹下「はい」
石橋「浅草・花岡写真館が7月7日から9日。お芝居」
竹下「はい、浅草の写真館の、もう寂れーった写真館のあたしは女将さんの役で。はい。どんなにあの、写真が廃れても、パチパチ撮るだけじゃない、ちゃんと心を込めて撮るっていうのが、こう、大事だって。とってもハートウォーミングな、お芝居」
石橋「ぜひとも」
竹下「いらしてください」
石橋「はい」

《テロップ》
竹下景子さん 出演舞台
浅草・花岡写真館
7月7日(木)~9日(土)かめありリリオホール
問い合せ 03-3354-1279
(電話番号はお間違いのないように)

石橋「そして……えー、なんかやるんだね」
大泉「(手を叩いて爆笑)」
竹下「あははは」

《テロップ》そして……
何かやるんだね

木梨「なに、なに、なにを始めるの?」
石橋「やってんだね」

画面外のおそらくADが持っているカンペを指さしながら、なーんで今日は味方のはずの木梨までがそんなこと聞くんだという顔の大泉さん。

大泉「これあのー、わたくし舞台をやってまして」
木梨「おお!」

《テロップ》大泉 洋さんの劇団 TEAM-NACS 全国公演
COMPOSER ~響き続ける旋律の調べ
(札幌・広島・東京・秋田・大阪・仙台・名古屋・浜松・香川・福岡・新潟 11ヶ所)
問い合せ 011-219-0939
(電話番号はお間違いのないように)

大泉「北海道でTEAM-NACSという劇団、わたしやってまして、その、『COMPOSER』というお芝居が」
石橋「あ、ごめん」

右手に持ったコップの水を大泉さんの机の上にぶちまける石橋。
驚く竹下。

大泉「あっはははははは!」
石橋「あらららららら、ごめんねー、こぼしちゃって」

おしぼりで冷静に机の上を拭く石橋とそれを手伝う木梨。

大泉ちょっと待って、ちょっと待って! 貴さんがちゃんと!」
木梨「気を付けてよ!」
石橋「えー、やってるということで」

話を終わらせようとする石橋に、慌てる大泉さん。

大泉「違う違う!」

《テロップ》やってるという事で

木梨「どういうお芝居なんです?」

どうだい見たかい?と言わんばかりに木梨の態度を石橋に見せつける大泉さん。

大泉「(同じコンビでも)全然違う。あのー」

大きな身振りで芝居について石橋に語ろうとしたその瞬間、木梨がカメラに向き直ってひと言。

木梨「一回、CMです」
大泉「あっはっはっはっはっ!」

《テロップ》一回 CMです

大泉味方なしかオレは」
木梨「いや」

大泉「もう四国とかね、なんですか、広島とかいっぱい行きますので、ぜひ」
竹下「ええ、ええ」

大泉さん、左手の指を3本折っているが、11ヵ所の巡業のどこから数えてどこまで語ったのか。“四国とかね”がオンエアされるよう編集が入るあたり、番組スタッフも心得ているようだ。
優しく相づちを打つ竹下。

木梨「よろしくお願いします」
大泉「ぜひぜひよろしくどうぞ……なんちて、あははははっ」

どうしたのよ、という表情の木梨。

ここでお土産紹介のコーナー。

石橋「えー、というわけで、大泉学園さんからのお土産!」
大泉「あはははははっ……大泉でいい、大泉で」

石橋、聞いちゃいない。

石橋「えー、小樽、かま栄のパンロール!」

《テロップ》大泉 洋さんのお土産
「かま栄」のパンロール

大泉「かまぼこを、食パンでわーっとぐるっと巻きましてですね、うわっと揚げてあるんですね。周りが、あ、食べた!」

手づかみでパンロールを取った木梨が最初にかぶりつく。

竹下「いただきまーす」

石橋もパクつく。

大泉「これ、あー、そうか、できれば切ってほしくなかったなあ」
木梨「おいしいや」
大泉ほら!

ほら!って。

竹下「かまぼこのできたて食べてるみたい」

かまぼこだからじゃないのか?

石橋「うまい!」
大泉「そうでしょ」
竹下「おいしい。うん。おいしいおいしい」

二つめに手を伸ばす木梨。

大泉「貴さんなんだかんだ言ってぼくの味覚と合うと思います」

真剣な顔でそう言う大泉さんに、きょとんとし、徐々に表情が崩れる石橋。

大泉「だいたい間違いない」
竹下「あの、横浜の中華街を、こう、肉まん食べながら歩いてるような状態で小樽でこれを食べてる人がいるってほどの流行具合ではないんですね?」
大泉そこまでではないです
竹下「ああ……」

無表情で断言した大泉さん。すかさずとんねるずが揃ってフォローに入った。

木梨「(笑)そこまでじゃあないんだけど」
石橋「(笑)そこまでじゃあないのね、ええ」
木梨「そうなりますよっていう」
竹下「ふふっ」
石橋「ええ。でもうまい! これ、おいしいんですよ」
竹下「ふーん」

悪びれた様子なくマイペースでグラスの水を淡々と飲む大泉さん。
納得できかねる様子の竹下。

石橋「びっくりした。小樽、かま栄のパンロール、1個168円。ごちそうさまでした」
竹下「ごちそうさまでした」
木梨「ごちそうさまでした」

終始無言で物憂げな表情の大泉さん。なにが気に入らないのか。

《テロップ》
「かま栄」のパンロール
北海道小樽市堺町3-7
問い合せ http://www.kamaei.co.jp/ 地方発送なし

※パンロールが地方発送できない理由
http://www.kamaei.co.jp/koho/special/panroll/index.htm

石橋「続いて、竹下さん」
竹下「はい」
石橋「なんか、プレゼントがあると」
竹下「はい」

いそいそと机の後ろからなにかを取り出す。

石橋「な、なんすか?」
竹下「愛知万博、愛・地球博で、日本館総館長というご指名をいただいたので、これがキャラクターです」

《テロップ》
日本館総館長 竹下景子さんからのプレゼント
「愛・地球博」公式グッズ

モリゾーとキッコロのぬいぐるみ。画面から判断して“モリゾーSS”と“キッコロSS”と思われる。

大泉「はあっ!」

珍種の生物を発見したかのように驚く大泉さん。
淡々と眺めている木梨。

竹下「みなさんにご用意いたしました」

嵐のような拍手をひとりで贈る大泉さん。
それもらってどうすんのよという気持ちが一瞬顔に出た木梨。

石橋「レジャーマップシート、冒険コンパス……」
竹下「はい」

左手に持った「愛・地球博 公式ガイドブック ジュニア版(小学館、ISBN:4091062032)」の裏側を読み上げる石橋。右手には「2005年日本国際博覧会 愛・地球博公式ハンディブック(ぴあ、ISBN:4835606752)」。

竹下「楽しいですよ~」
石橋「日本(にほん)、日本館(にほんかん)は、どういうやつ、やつが展示してあんすか」
竹下「日本館(にっぽんかん)はふたつあるんですね」
石橋「ええ」
竹下「それで、ひとつは、あのー、プラネタリウムがちょうどこうふたつ合わさったような形で、360度の映像が楽しめて、100万分の1の地球のなかにぽっかり浮かべるという体験ができます」

石橋、「ほー」とか言いながら、目は手元のガイドブックに釘付け。
キッコロがお気に召したのか、手に取って真剣な表情でためつすがめつ眺めている大泉さん。
自分だけぼんやりしているわけにもいかず、手元に来た本をパラパラめくってみる木梨。途中で大泉さんがキッコロのなにかを発見したらしく「あっ。こーか、これー」と口に出したときちらりを横を見やる。

《テロップ》
「愛・地球博」9月25日(日)まで開催
竹下景子さんに会えるかもしれない…

石橋「何日まで、なんですか?」
竹下「9月25日までやっております」
石橋「はい」
竹下「はい」
石橋「そして! 竹下さんのお土産が」

ふたつあるという日本館の目玉のもうひとつはどうなった。カットか。

石橋「これまた愛知の」
竹下「はい!」
石橋「旭軒の……手前みそ?」
竹下「これ別にあのー、お味噌使ってるわけではなくって、お菓子です」
石橋「お菓子?」
竹下「はい! チョコレート、ケーキです」

《テロップ》竹下景子さんのお土産
「旭軒」の手前みそ(チョコレートケーキ)

石橋「い?」
木梨「え?」
大泉「お、お味噌のお店なんですか?」
竹下「いえ、洋菓子屋さんです」
大泉「洋菓子屋さん……」
竹下「はい」
大泉「だけど“手前みそ”という名前なんですか」
竹下「名前がちょっと、ええ、あのー」
木梨「……おいし」
石橋「……うん! うん!」
木梨「濃い」
石橋「濃い!」
大泉「……ああっ、あいひっ!」

突然気が付いたように、目を丸くして味を誉める大泉さん。口にケーキが入ったままなので発音不明瞭。

大泉「おいしいこれ」
竹下「なんかおいしそう、大泉さんがおっしゃると」

ご機嫌の竹下。

木梨「おいくらなのかしら」
石橋「5個入り850円」
竹下「お手頃でしょう?」
大泉「お手頃だ!」
竹下「はい」

そんなに強く言わなくても、というくらい強く相づちを打つ大泉さん。

《テロップ》
旭軒」の手前みそ(チョコレートケーキ)
愛知県東海市高横須賀町西屋敷28-1
Tel:0120-06-0579 地方発送あり
(電話番号はお間違いのないように)

竹下「気取ってませんから、あのー、名古屋は」
石橋「朝のなんでしたっけ、モーニングサービス?」
竹下「あ、モーニングセット? はい、すごい……」
石橋「みんな喫茶店で、朝飯食べるんでしょ、名古屋の人は」

《テロップ》皆、喫茶店で 朝飯 食べるんでしょ
名古屋の人は?

竹下「あの……(笑)、日曜などは」
石橋「ええ」
竹下「もうおじいちゃんもおばあちゃんも、おとうさんもおかあさんも、えー、ぼくもわたしも、っていう感じで、みんなで喫茶店で。ええ」
大泉「ええっ?」
石橋「あ、あんこを……」
大泉小倉トーストでしょ

《テロップ》小倉トーストでしょ?
小倉トーストの写真

※リンクした写真は番組で使われていたのと同じだが、元のページは削除されていて存在しない……

石橋「あんこなの?」
竹下「あ、小倉トーストもあります」
大泉小倉トーストでしょ
木梨「二回目!」
大泉小倉トーストでしょ、だから
木梨「三回目!」
大泉「(笑)あんこのこと……」
石橋「パンですよね?」
竹下「お店によってはお茶漬けが付くってところもあるらしくて、わたしそれは試したことはないんです。どうして喫茶店でね、そういうものが付くのかはわかりませんが……」

木梨から笑顔で「ほらっ」となにかを促されている大泉さん。きっと四回目の“小倉トーストでしょ?”を言えと言われているのだろう。

石橋「じゃ、ぜひとも名古屋行ったときはみなさん、こちら! 愛知、旭軒の手前みそ」
竹下「はい」
石橋「5個入り850円。ごちそうさまでした」
木梨「ごちそうさまでした」

コーナーの終了を察知して駆け込み食いをしていた大泉さん、ひとりだけタイミングが遅れて、口に手前みそを入れたまま一礼。

大泉「ごちそうさまでした」
竹下「ありがとうございますっ」

いよいよ本題に入る。

石橋「じゃあ、なにかから食べてもらいましょうか」
竹下「カボチャの煮つけ!」

ためらいなくメニューを選んだ竹下の声を聞かず、木梨と大泉さんは別のことを話していた。
あれ、もう選んだの?と虚を突かれる大泉さん。

石橋「ほら、早いもん!」
大泉「そ……」
石橋「竹下さんとにかく早い! 観たことある? この番組」
大泉「あたりまえじゃないですか、ぼく大好きですよ」
石橋「(竹下に)野球部の一年下だったらほんとぼこぼこにしてますよ
竹下「あー」
大泉「(木梨に)実際ぶっとばすんですよ、ぼくのこと。実際ぶっとばすからびっくりしました」
木梨「でしょ。言うだけかなあ、と思ったら手が出るもんね」
竹下「あー」
大泉「そうなんですよ! 驚きましたよ。酔っぱらってぼくのラジオ来てむちゃくちゃしてったんですから」
石橋「なんだよ、楽しいラジオにしてやったじゃないかよぉ」

《テロップ》
北海道のレギュラーラジオ番組「大泉 洋のサンサンサンデー
貴さんが突然とび入り参加! '04年7月放送

大泉「あのあと録音だったけど、編集すっごい時間かかったんですから。むちゃくちゃなことばっかり言うんですよ。いやだからもう、ほんとは編集なんかないラジオなんですよ」
竹下「ふーん」
大泉「もう、生っぽくやるんですよ。それが編集してる……」
石橋「なんか聴いてる人、リスナーに対して失礼じゃないかそれ生っぽくやってるだとか」
大泉えぇ!?

収録を忘れて不満そうな大泉さんの表情。

木梨「(爆笑)」

石橋「早く食えよカボチャぁ!」

《テロップ》早く 食えよ!

石橋カボチャ嫌いなんだろぉ!?
大泉「あはっはははっ! 嫌いじゃないよっ! 全部大好きだよっ!」
石橋「うそっ! カボチャ一発目言われて、竹下さんに言われて動揺してただろう!」
大泉「してませんよぼくは全然」

大泉「いいですか、それじゃあ、ちょっといただきます」
竹下「どうぞー」
大泉「失礼いたします~」
竹下「はい」

《テロップ》大泉 洋 一品目
●カボチャの煮つけ●

大泉「あー、でも久しぶりです」

口に運び、半分口に入れる。

石橋「なに、お袋の味なの?」
大泉「はい。お袋か、じいさんか、こればっかりでしたね、うちは」

なにやら不服そうな物言いになる大泉さん。

石橋「なーんでカボチャ好きなの、それ、だいたい」
大泉「カボチャはだってその北海道にいたらどうしたってやっぱり食べる機会が多いですし」

口に入れたカボチャを呑み込まないまましゃべり続ける大泉さん。

大泉「ぼくなんか子供の頃に、これ食べ過ぎて顔が黄色くなって」
竹下「ふふふ、大丈夫? ふふふ」
大泉「んで、顔がぼくちょっと、面長なんですよ」
木梨「ふーん」
大泉「ほいで中学校のとき危なく“バナナ”っていうあだ名が」

《テロップ》「バナナ」っていうアダ名が…

石橋「で、それとカボチャの話はどこで結びつくんだよ」
大泉「だ、食べ過ぎて黄色くなった、ってんですぼくは顔が」
木梨「そんぐらい好きなの」
大泉「そう」
石橋「じゃ食べてバクバク」
大泉「ふっ、食べて、バクバク食べてますよ」
石橋「バナナ! 食えよ!」

《テロップ》バナナ 食えよ!

大泉「(笑)」
石橋「バナナ全然食わねぇじゃんかよぉ!」
大泉「食べてるじゃないすか」

《テロップ》バナナ全然食わねぇじゃんかよ

大泉「だんだん言われてると、だんだんね、気持ちよくなってくる」

《テロップ》だんだん気持ち良くなってくる

木梨「もっと来いってね」
竹下「あー」
大泉「そう! あなたなんか癒しの効果があるな」
石橋「うん」
大泉「あなたの悪態というものは」
石橋「うん」
大泉「実に気持ちがいい」
石橋「うん」

《テロップ》癒しの効果があるな

石橋「臭いな!」
大泉「(爆笑)」
石橋「これは臭い!」

木梨、一切反論せずに一緒に笑っている。

木梨「竹下さん、攻撃しましょう」
竹下「あははっ」
石橋「どうぞ」
大泉「ハムカツサンド!」

口を真一文字に結んだ竹下の表情。

石橋「(巨泉の真似で)せーの、どん!って言う……」
竹下「わっははは、あははははっ」
石橋「さらに倍」
木梨「あーぁ、4倍だよ」
竹下「えっへへっ」

《テロップ》4倍だよ

竹下「あたしこれ、あの、子供心にすっごくおいしいのを食べて」
石橋「はい……じゃ、ま、名古屋での味なんですか、これ」
竹下「実は、東村山なんですけど」

《テロップ》実は東村山(東京都)なんですけど

石橋「東村山……」
竹下「はい」
石橋「生まれが」
竹下「は、名古屋なんです」
石橋「名古屋なんですか」
竹下「父の転勤で」
石橋「ええ」
竹下「えーと幼稚園と小学校の真ん中までは東村山」
大泉怪しいな

《テロップ》あやしいな

石橋「なに?」
大泉「父の転勤とかそういうのもうウソ……」
木梨「多分、そこはホントですよね?」

大泉さん、満を持して割って入るも、味方の木梨があっさり否定。

竹下「そこはっていうか、全部ホントです」
木梨「そうですよね?」
竹下「ええ」
木梨「だけどそこから“なにぃハム揚げてんのよぉっ”って、初めてキレた」

《テロップ》「何ハム揚げてんのよ(怒)」って初めてキレた…

大泉「あははははっ」

口を押さえてウケる竹下。

木梨「マジギレを」
竹下「なんでキレちゃう……?」

目の前のハムカツサンドを精査する竹下。
囁く大泉さん。

大泉「いや、怪しい……」
竹下「これでもご馳走ですね、キャベツまで入って」
石橋「あら」
竹下「いただきまーす」
石橋「どうぞ」

パクつく竹下を下から覗き込む大泉さん。腕組みをしてじっと見つめる木梨。
ひと口頬張って「ふふっ」と高い声で笑う竹下。
静まり返ったスタジオ中が竹下に注目。

竹下「キャベツ入ってない予定だったの……でもおいしい」

なんだかよくわからない言動。
大泉さんが木梨になにやら相談しようとした瞬間、石橋がひと言。

石橋「かわいい……」

《テロップ》カワイイ(ハート)

大泉さんが質問モードに入って攻める。

大泉「もう、しょっちゅう食べられるんですか?」
竹下「いやだからしょっちゅうは食べられないですね、うちでは作りませんからこういうの」
大泉「ふーん」
大泉「東京、東京来てからは食べられるんですか?」

《テロップ》東京 来てからは食べられるんですか?

一瞬きょとんとする一同。

竹下「だから……パン屋さんを見たのは」
石橋「だから東村山は東京なんだよっ」

《テロップ》だから東村山は東京なんだよ

大泉「東村山がどこにあるかなんかぼくは知りゃーしないんだもん」

大泉さん、ふてくされる。

大泉北海道の地名しかオレ知らないんだもん!

《テロップ》北海道の地名しか俺 知らないんだもん

大泉「今んとこじゃあ、あれなんですか。そのハムカツサンド、は」
竹下「ふっ、ハムカツサンド? はい」
大泉「お好きなんですか?」

《テロップ》今のとこじゃあ ハムカツサンドはお好きなんですか?

竹下「え、わたし?」
石橋「だから好きだっつってんだ

石橋の目をまっすぐ見ながらジャケットの前をぴしっと伸ばす大泉さん。

大泉そりゃそうだ
石橋「うはは」

大泉「こりゃなんにもわからないすね」
木梨「いいんです。そのまま続行していけば」
大泉「ははーん」

《テロップ》いいんです そのまま続行していけば

木梨「“なるほどね”なんつっちゃってね」
大泉「“なるほどね”」

納得しているのかいないのか、何度も深くうなずく大泉さん。

竹下「マグロの……刺身」

ひとつうなずくと食卓に身を乗り出し、小皿に醤油を垂らす大泉さん。

石橋「なんでマグロをまた。赤身がいいの?」
大泉「マグロのやっぱ赤身が好きですね!」
竹下「あー、トロじゃなくて」
大泉「ぼくは逆にね、トロは食べません」
木梨「脂、がのってると」
大泉「そう。脂がのればのるほど、ダメなんですねぇ、ぼくは」

大変重大な人生の問題を語るように眉をひそめる大泉さん。

石橋「いいから早く食べて、成海頁二」
木梨「あっはっは……」
大泉「なるみぺーじってなに言ってんの?」
木梨「えと、小林まことさんの、えー、マンガのキャラクターです」

《テロップ》成海頁二の顔
マンガ「1・2の三四郎」より (C)小林まこと/講談社

下段、左から二人目

全然わからない風の大泉さん。

木梨「成海頁二です。“ぐぇー”とか言ってる」

ウケる石橋。
やはり全然わからない風の竹下とともに、ゲストふたり、すっかり置いてけぼり。

石橋「『1・2の三四郎』に出てくる……」
木梨「成海頁二より岩清水でしょう、(頭の)もじゃもじゃ感が」

さらにウケる石橋。

《テロップ》岩清水健太郎の顔
※画像なし

大泉「わっからない人で言われてるのはすごい悔しいな」

若くして小林旭の自動車ショー歌を知る男も、小林まことは知らなかったらしい。

大泉「じゃ、いただきます」
竹下「どうぞー」

赤身にわさびをのせ、醤油をつけて口に運ぶ大泉さん。
その様子をじっと見つめる竹下。
まだ岩清水の余韻を残したまま笑顔で視線をやる石橋。

さっと口に運んだ様子を見て石橋が断定。

石橋「あ、そら、好きだ」

ポーカーフェイスを保とうとするが、やや頬が緩む大泉さん。

石橋「そら好きだ」

繰り返す石橋。

石橋「自分で料理とかすんの?」

待ってましたとばかりトークに移る大泉さん。

大泉「ぼく、料理が好きなんです」
石橋「ほう。今まで好評だった料理はなに?」

大泉うどん!とか……そば、とか」
石橋「打つの? 自分で」

意外そうに尋ねる石橋に、大泉さん即答。

大泉「まったく打ちませんね」

《テロップ》全く打ちませんね

竹下「あはははは」
木梨「買ってくるの?」
大泉「買ってきて茹でて」
石橋「買って!? 茹でて!?」

眉間に皺が寄る石橋。

石橋「そば出汁自分で作ってみたりとかそういうことじゃないの?」
大泉「いや。しないなぁ、めんつゆだな」

《テロップ》めんつゆだな

またも大泉さん即答。

石橋「……おまえ、ぶっ飛ばすぞ、てめぇ
大泉「あはははは」
木梨「ありもんだなあ、はははっ」

なにかを石橋から聞いた竹下、そのなにかに感心した様子。

竹下「へー」

一応石橋をなだめるように言葉をつなぐ大泉さん。

大泉「めんつゆとかそういうものにはこだわる、すごく」

《テロップ》めんつゆとかそういう物にはこだわる

木梨「あ、いろんな種類があって」
大泉「そ!」
木梨「こいつとこいつと(選んでいる手の真似)」
大泉「そ! そういうのはこだわる。だけどね、別に出汁とか自分で取ろうとは思わんな」

《テロップ》別にダシとか自分でとろうとは思わんな

首をかしげる竹下。
呆れた様子の石橋。

石橋「いいよ、もう! もういいよ!
竹下「あはっ」

木梨「次はどこ行きましょうかね?」
大泉「奈良漬け!」
竹下「奈良漬け? はい!」
木梨「これ、ね、ダメな人は多いよね!」
大泉「ぼく、嫌いです」

聞いてないぞ大泉さん。

石橋「自分が、瓜みたいだからか?」

《テロップ》自分が瓜(うり)みたいだからか

大泉「とにかくおれの見た目でしかトークをしてくれない」

《テロップ》とにかく俺の見た目でしかトークをしてくれない

大泉「おれの見た目がなんに似てるかしか話さない」
木梨「はははっ」
竹下「あははっ」

木梨「じゃ、バクバク、お願いします」
竹下「いただきまーす」

箸で一切れつまみ、口に運ぶ竹下。

竹下「厚くなって……」
木梨「久しぶりなのかな……」

半身で厳しい目を注ぐ大泉さん。なぜか嬉しそうににこやかな木梨。

竹下「うん!」

勢いよくぽりぽりかじる竹下。

木梨「ヤバイって感じですか?」
竹下「ううん」

軽く首を振って否定する竹下。

竹下「瓜だなあ、って思ってるわけ」
大泉「瓜なんですかそれ」
竹下「瓜ですこれ」

《テロップ》瓜なんですか それ?

石橋「だから、瓜、瓜……瓜みたいな顔だっつったろ?」
大泉「(声を出さずに笑う)いよぉし、生まれ変わったら先輩になってやる……絶対に」

《テロップ》生まれ変わったら先輩になってやる!

石橋「あははははは」
竹下「あー!」

なぜか感心する竹下。
ついでに箸でつまんでいた奈良漬けの残りを口に放り込む。

木梨「おもしろい!」
石橋「大泉が先輩だったら絶対なつかない、おれ」

《テロップ》大泉が先輩だったら絶対なつかない 俺

大泉「あはははははっ。絶対、おれ先輩になってやる。生まれ変わったら(髪の毛が)もじゃもじゃになってればいいね……」

《テロップ》生まれ変わったらモジャモジャになってればいいね

それを聞いて思い付いたように尋ねる石橋。

石橋「それさ、天パーなの? それとも、なんかかけてんの」

大泉「おれはもう、天パー+パーマですね」
石橋「……バカじゃねぇの?

《テロップ》バカじゃねぇの!!

大泉「なんだ? なんだ? なにがバカだ!
木梨「ライオネル・リッチーを意識したわけじゃないでしょ?」

《テロップ》ライオネル・リッチーを意識したわけじゃないでしょ?
ライオネル・リッチーの顔写真

大泉「出た、まただ。コンビでか
木梨「ごめんなさい」
石橋「(笑)またかこれ」
大泉彼も言った!
《テロップ》(ライオネル・リッチーって)彼も言った!!
大泉さんのうたばんでの石橋発言を参照

石橋「(笑)」
木梨「いや、我々の年代は……」
大泉一時期北海道で流行ったよ!

《テロップ》ライオネル・リチ男の顔写真
※画像なし

人差し指を石橋に突き立てて怒る大泉さん。

大泉「一時期呼ばれたよ、ライオネルって」
石橋「ライオネル・リチ男って?」

《テロップ》ライオネル・リチ男って

不満そうにうなずく大泉さん。

木梨「リチ男にね」

石橋「よろしいですか、じゃあ」
木梨「いやいや待ってくれ! 今さあー」
大泉「もうちょい食べてから、もうちょい食べてからよ!」

大泉さん、竹下景子にタメ口。

木梨「ライオネル・リッチーからだいぶ話が……」

もう一切れ取って口に運ぶ竹下。ひと口では食べず、半分囓る。

大泉「やーっぱり、小振りですもんね、食べ方が」
竹下「小振り?」
石橋「問題ないでしょ?」
大泉「怪しいです」
木梨「怪しいですね(笑)」

《テロップ》あやしいです

石橋「じゃあ……」
木梨「いいですよ!」
石橋「いきましょうよ」
竹下「からすみのスパゲティ、いってもいいですか?」
石橋「はい」

鋭い眼光で竹下を射抜く大泉さん。自分が食べる番なのに、なぜ今眼光鋭いのかがわからない。

石橋「なぜ、敢えて、スパゲティのなかでもからすみのスパゲティを」
大泉「なんか東京で初めて食べたんです、ぼく」
竹下「ほーん」
石橋「で、東京で、こういうスパゲティがあるんだと」
竹下「ふーん」
大泉「ていうかその、なんつうの、なにが出るかわからないなかに、出たんです」
石橋「あ、コースんなかで」
大泉「そう」
石橋「ほうほうほう」
大泉「そう。思い出の味、という感じ」

たっぷりとフォークに巻いて食べる大泉さん。

竹下「今、匂い嗅ぎました?」
大泉「うん。匂いが好き。うまい!

勝ち誇ったような視線を投げる大泉さん。

木梨「東京は、前から行ったり来たりしてたの?」
大泉「いや、あんまりしてなかったです。いいイメージがないから東京には」
木梨「なんで」
竹下「ふっ。どーして」
大泉「悪い人が行く、いるところだっていうイメージがありましたね」
木梨「東京来始めてどう? 悪い人いっぱいいる?」
大泉あんまりいない
竹下「あんまりいない?」
大泉「石橋貴明ですらいい人でしたね」

《テロップ》石橋貴明ですらいい人良い人でしたね

石橋「なんだよ!」
大泉「ぼく、テレビで観てて」
石橋「石橋貴明“ですら”って!」
大泉「ぼくはもうやっぱり、なんかもうイメージ的には悪の権化みたいなイメージでしたから」
石橋「おれはダース・ベイダーか、じゃあ!」

《テロップ》俺はダース・ベイダーか(怒)

大泉「あははは。だけど!」
木梨「シュー……コーッ」
大泉「お会いしてみたら、今はこうしてますけどもね、終わったら優しいわけですよ」

《テロップ》終ったら優しいわけですよ

石橋「ははは」
木梨「ちゅ、チューとかしてきますからね!」

《テロップ》チューとかしてきますからね

大泉「はははははっ。いや、チューはされませんでしたけど」
木梨「おれなんか帰り際、帰り際けっこうチューとかされるよ」

《テロップ》俺なんか帰りぎわチューとかされて

木梨、後ろから来る石橋を払いのける仕草。

大泉「あははははっ」
木梨「何年チューしてんだよって言いながら帰るから」
石橋「あったま悪い……」
大泉「ずいぶん長いコンビなのに」

石橋「東京どうしたんだよ。家、借りたのかい」
大泉「まあ、あの、ウィークリーマンションっていうの?」

《テロップ》ウィークリーマンションっていうの…

石橋「(のけぞって笑う)ウィークリーマンション!?」
木梨「月極のね! いいの? 便利? やっぱり」
大泉「ああ、便利便利。そう、すべてがなんか手が届くわけ、歩かなくても」
木梨「せ、狭い」
大泉「そう。すごくいいなあ」
石橋「それだったらお袋んとっから離れて暮らしゃあいいじゃんひとりで」

《テロップ》それだったらお袋の所から離れて暮らせばいいじゃん

大泉「だってそういう必要がないじゃない、ぼく何回もこういう話してるー、ぼく」
石橋「(無言で笑う)」
大泉「(木梨に)近いんですよ職場も全部実家から」
木梨「ああ」
大泉「大学もそうでした。高校もそうでした。ひとり暮らしする理由がないもの」
木梨「なんかそういう……」
石橋「それでママに毎日なに、毎日パンツとか洗ってもらってんの?」

《テロップ》毎日パンツとか洗ってもらってんの?

大泉「毎日じゃないけど、そりゃあ、溜めて洗ってもらいますよ」
竹下「ふーん」
石橋「なんかお母さんにいつまでも洗ってもらったりすんの、なんか申し訳なくない?」
大泉「別にそんな大きく汚すわけでもないですからね、もう、この歳になったら」

《テロップ》別にそんな大きく汚すわけでもないですからね

苦笑する竹下、石橋、木梨。

大泉「そんなにね、恥じるようなパンツじゃないですよ、言っときますけど」
石橋もういいよ、からすみももう!
大泉「(声を殺して笑う)」
石橋もうなんで大泉どんどん話が逸れてっちゃうんだよぉ!

木梨「竹下さん、すいません、長いこと、いっぱい」
竹下「いーえー」
石橋「すみません、もー」
木梨「竹下さんの話をいっぱい聞きますよ、もう」
竹下「ふふふ、どうぞ」
木梨「食べていただきながら」

《テロップ》CMのあと
「北の国から」撮影秘話&大泉流血!!

木梨「どっちいきましょう」
大泉「クリームシチュー!」
竹下「クリームシチュー」

目の前にクリームシチューが運ばれてくる。

石橋「ほんとに、北の国からって感じですよね」
竹下「あーっ……はあ」
大泉「これ、中に入ってる具が嫌いってこともあるんですか」

木梨に確認を取る大泉さん。

石橋「は?」
竹下「でもこういうもの……」
木梨「いや、具はないと思いますね」

ひと口食べ、大泉さんに向かって微笑む竹下。

石橋「これはあの、なんでしたっけ、あの、べ、べ、べ」
竹下「ベシャメル」
石橋「ベシャメルってのがもう(激しくなにかをかき混ぜる真似)」
竹下「そうそうそう」
石橋「くっ。すんごい勢いで回していかないと」
竹下「ええ」
木梨「固まる?」
大泉「ほう」
石橋「ダマになっちゃうんですよ」
竹下「うん」
大泉「それはぼくもね、作ります、家で」

《テロップ》それ(ベシャメルソース)は僕も作ります

竹下、石橋、木梨、一斉に固まる。

石橋「え? それ作んの?」
竹下「きゅ、急に。急にさっきと違う話を」
大泉「はい」
木梨「やるんだ」
大泉「はい。スパゲッティを作るときとかに、あのー、バターと小麦粉でわーっと、確かにそうでした、わーっと混ぜないとダマになりますからね、あれね。生、生クリームと牛乳と」
竹下「はい。いっぺんに牛乳入れちゃダメですよ」
大泉「ちょっとずつちょっとずつ」
竹下「そうそう」
大泉「そうですそうですそうです」
竹下「ええ、ええ、ええ」
大泉「やりましたやりましたやりました」
竹下「はい」
大泉「はいはい」
竹下「パスタもおいしいですよね」
大泉「そうですそうです」

大泉さん、会話の間中、ずっとなにかをかき混ぜている手真似のまま。
会話が途切れたところで、木梨がもっと食べるよう竹下に促す。
器の中のシチューをスプーンでぐるぐるかき混ぜる竹下。

木梨「じゃあ、好きかな……?」

《テロップ》じゃあ 好きかな?

大泉〈聞き取れず〉ソースの作り方は知ってましたね」

《テロップ》ソースの作り方は知ってましたね

木梨「ええ、ベジョベジョてっやつ」
竹下「ベジョベジョ……」
大泉「ベシャメル。ベシャメルソース」
木梨「そう、それ」
大泉「ほぁー」
木梨「ベシャメル」
大泉「富良野でも食べました?」

《テロップ》(北の国からで)富良野でも食べました?

竹下「富良野は……あんまり食べなかった、お弁当だもん」
大泉「ずっと富良野にいらっしゃったんですか?」

《テロップ》ずっと富良野にいらっしゃったんですか?

「北の国から」のテーマソングがかかる。

竹下「あたしは、ずっと出てたわけではないので」
大泉「ええ」
竹下「撮影のオフが、オフになったら東京にもちろん帰りましたけれど。田中邦衛さんとか」
大泉「ほー」

《テロップ》ドラマ「北の国から」
ドラマ「北の国から」('81年~)で純の叔母雪子おばさん役で出演」
雪子の顔写真

石橋「なんでも、お風呂に、みんなで行ったりなんかしてたっていう」
竹下「あっ、みんなで」
石橋「田中邦衛さんがお風呂が好きで」

《テロップ》田中邦衛さんがお風呂が好きで
五郎役 田中邦衛の顔写真

竹下「邦さんねー、もうとてもお風呂好き」
大泉「お風呂」
石橋「富良野の周りに」
竹下「うん、温泉も、ねぇ、あるんだけれど、でもこう町の、共同浴場のようなところでも邦さんいらしてたみたいで。あの五郎さんのあのスタイルで」

《テロップ》あの五郎さんのあのスタイルで

大泉「あ、あのまま!」
竹下「あのまま、帽子被って。それがすごくぴったり馴染んでるっていうか、富良野の人以上に富良野の人って感じで」

《テロップ》富良野の人以上に富良野の人って感じで…

木梨「はあー」
石橋「蛍の結婚シーンが一番印象にあると」

《テロップ》竹下景子 事前アンケート
Q. 「北の国から」で最も心に残っているシーンは?
蛍の結婚式のシーン

竹下「ええ、寒かったですね、冬の、お天気のいい日。でも(大泉さんに)お天気のいいときほど寒ーいですよね、朝!」
大泉寒い寒い寒い!
竹下「ふーん」

《テロップ》寒い 寒い 寒い

いい話の途中でいきなりふられて、必要以上に力が入った大泉さんは「寒い」を連呼。

大泉「北海道は寒いですね。放射……」
木梨「あ、出てきた出てきた大泉くん」
大泉放射冷却現象って言いましてね」

《テロップ》放射冷却現象って言いましてね

突然熱く語り始めた大泉さんを静かに見守る竹下と石橋。

大泉「「ん? 話、終わりましたけど?」

《テロップ》話 終わりましたけど

きょとんとする竹下と石橋。

大泉「……なんで」
木梨「(大笑い)」
石橋「おまえ……もう少し拡げろよ北海道の話を!
大泉「あ、いやね、でもね、ぼくはね竹下さん、あのー」
竹下「はい」
大泉「やっぱりね『北の国から』の影響ってのはありましてね、北海道ってのはもう、イコールもう北の国からなのね」
竹下「ああ……」
石橋「ほぉ」
木梨「あー、札幌も」
大泉「だからみんなが、そう、みんながあの生活してると思うわけですよ。そうだと思う」
木梨「でもみんな“るーるる、るるる”言って歩いてないんでしょ別に」
大泉「歩いてない歩いてない」
竹下「やっぱりね」
石橋「でも大泉んちの家は、バナナの葉でできてんだろ?」
大泉「そう、バナナの……バカ」

しばし石橋を見つめたあと木梨に向き直る大泉さん。

大泉「初めてノッてみました、ぼく」

《テロップ》初めてノッてみました

木梨「(手を叩いて)あははははははっ。ノッてノッてバカ、と」
石橋「じゃあ、よろしいですか?」
木梨「はい」
大泉「いいです」

竹下「はい、ロールキャベツになってしまいました」
石橋「ロールキャベツ!?」
大泉「これどうやって食べるの? ベーコンまかさってないなぁ、ぼくのは」

《テロップ》ベーコンまかさってないな

竹下「まかさって」
大泉「うちではまかさってないなあ」
竹下「そおお?」
石橋「なぁんで?」
木梨「センター切ればいいんじゃないの」
竹下「真ん中で」
大泉「真ん中で?」
石橋「食べたことないの!?」
大泉「食べたことあるよ、大好きだよ!

ようやくロールキャベツの真ん中にナイフを入れる大泉さん。

大泉「これでいいわけ?」
石橋「収録終わったら本気でぶっ飛ばしてやる」
大泉「あははははははははっ! ええっ……(画面外のスタッフのほうへ)絶対止めるなVTR! 一生やるぞおれ食わず嫌い」

《テロップ》絶対止めるなVTR 一生やるぞ 俺 食わず嫌い

木梨「いいすか、食べても」
大泉「全然」
木梨「あー、うまそうだねぇ」
石橋「うまそ」
竹下「うぅん」

半分に切ったものを口に押し込む大泉さん。

竹下「大っきかった……うふふっ」
石橋「ロバみてぇだよな」
竹下「あはははっ」

《テロップ》ロバみてえだよな

最初の頃は遠慮していたのか声を上げて笑わなかった竹下だったが、大泉さんがそういうキャラだというのが掴めてきたのか、楽しげだ。

大泉「キャベツは好きなんだな、やっぱり。すごく、ぼくは」
木梨「うん」

《テロップ》キャベツは好きなんだな

石橋「キャベツの、が好きななかでもロールキャベツが一番?」
大泉「やっぱりロールキャベツですね、キャベツの、食べ方の王道は」
竹下「ふーん」

残った半分をさらに半分に切って口に運ぶ。

大泉「うん……挽き肉だなやっぱり」

《テロップ》ひき肉だな やっぱり

石橋「な、なにー?」
木梨「大事なのは?」
大泉「うーん」
石橋「大泉、ほら! 唇切れてる、おい

《テロップ》唇 切れてる

大泉「ええ?」

おしぼりで口の右下を押さえてみると、血が。

竹下「あ、ほんとだ」
大泉「あっ! 唇切れた。またもう。緊張すると唇切れてくんだよな!」

《テロップ》緊張すると 唇 切れてくんだよな

手を叩いて喜ぶ石橋と木梨。やや心配そうながら好奇心のほうが勝った表情の竹下。

大泉「やだー、もう、全国放送で口切れた!」

木梨「いいですか?」
石橋「大丈夫、今日はもうカボチャだから

大泉「ニラ玉!」
竹下「そっか」
石橋「おお」

作られてからずいぶん経っていそうなニラ玉を食べる竹下。

竹下「おいしそうじゃないですかホラ、見るからに。ん」
木梨「ニラが余計じゃないですか? 卵と出汁だけでもいいんじゃないですか?」
竹下「うううん。ニラ、おいしいでしょ」
石橋「元気になりますしねえ」
竹下「そう、身体にとってもいいし」
大泉「朝食べることが多いんですか、ニラ玉は」
竹下「うん。朝が多いです」
木梨「朝はニラ玉あんまり……」
竹下「だって手早くできるから、こういうものは」
木梨「あ、そうっすか……」

《テロップ》そうっすか…

木梨「朝……朝……あ、朝ニラいかないでしょ」
大泉「あははははっ」
木梨「あったとしても冷蔵庫に。(大泉さんに)ニラいく?」
大泉「いきますねぇ」
木梨「あ、いくんだ」
大泉「(吹き出す)」
木梨「朝?」
大泉「朝いきます」
竹下「ねぇ」
木梨「朝いくんだニラ」
石橋「ニラのみそ汁とかうまいよな!」
大泉「うまいです」
竹下「おいしい」
石橋「うまいよな!」
大泉「うまいです」
石橋「ニラとよー、もやしかなんか入れて」
大泉あーっ! うまいです!
石橋「最高だよな?」
大泉「うん!」
石橋お前と合うなぁ!

《テロップ》お前と合うな

全員爆笑。

石橋「確かに合うなぁ」
大泉「合うと思う。(木梨に)同じ歳だったら親友になってたよ」

石橋、木梨、大ウケ。
水を飲んでいた竹下、ひとり冷静。

大泉「おれ、そう思う」

うん、うん、とうなずく大泉さん。

石橋「よろしいですか?」
大泉「いやあ、わっかんねーなあ」
木梨「もう、いいです」

大泉さん、番組を進行させながらも口が気になるのか、おしぼりで押さえてみて、血が付いてないかを確認。

木梨「わかりました!」
石橋「一発だったらあれだかんね、罰ゲームだかんね、大泉洋」

《テロップ》一発だったら罰ゲームだからね

大泉「それ聞いてねーんだよな、〈聞き取れず〉。罰ゲームってなんですかそれ」
石橋「観てんだろこの番組ぃ」

一転して目が輝いた大泉さん、真っ直ぐに石橋を見返して即答。

大泉「観てる。罰ゲームが怖かったんだよ!」

《テロップ》罰ゲームが怖かったんだよ

竹下「ええっ!?」
木梨「えらい!」
石橋「カレー、スープの、なんか唄歌えよ、ひとりで」
大泉「あははははははっ」

《テロップ》オリコンのトップ10にも入った大泉さんのシングル曲
本日のスープ

大泉「そんなかっこ悪い……」

石橋「(巨泉の真似で)篠沢教授と同じ答えです。せーの、どん!ってのやろ」
木梨「どんっつって開けましょう、今日じゃあ」

まだ唇を気にしておしぼりで押さえている大泉さん。

《テロップ》CMのあと
ついに実食!! 竹下は四択も制すか!?

【披露】

牧原アナ「先手、竹下景子、披露!」

石橋「(巨泉の真似で)なんと篠沢教授と同じ答えです。せーの、どん!」
竹下「はい」

《色紙》
カボチャの煮つけ

石橋「カボチャの煮つけという」

うなずきつつ、口と鼻に手をやる大泉さん。

牧原アナ「なぜそう思われますか」
竹下「北海道の方は、しじゅう食べてるものは、多分嫌いになるってことがあるので」
石橋「食べ過ぎで」
竹下「はい、もう飽きている」

ずーっと口におしぼりを当てては血を確認している大泉さん。

石橋「おじいちゃんが一生懸命、『洋、これおじーちゃんが作ったカボチャだ、食べろ!』つって」
竹下「うん」
石橋「そのたんびに嫌いになったんですよ」

目が座っている大泉さん。

牧原アナ「後手、大泉洋、披露!」

大泉「(小声で木梨だけに)出していいんですか?」
木梨どん!ってなもんで。あはは。はい」
石橋「あら?」
竹下「あぁー」

《色紙》
ニラ玉

牧原アナ「ニラ玉。なぜそう思われますか」
大泉「あのね! あのー、ニラ玉をー、が出たときにね、目が、お、泳がれ、ましたね」

手をひらひらさせて泳いだ表現をしながら、木梨に同意を求める大泉さん。

大泉「ひょろひょろひょろっと」
竹下「あ、そぉお?」
大泉「こっちは見逃しませんでしたよ、はい」

牧原アナ「さ、互いの回答、出揃いました。それでは実食に参りましょう!」

【披露】

牧原アナ「では、両者同時にお召し上がりください!」
竹下「はい」

無言でカボチャにかぶりつく大泉さん。

牧原アナ「まずは、大泉さんからひと口! そして竹下さんもひと口! さあ、いかがでしょうか?」

お互いの顔を見ながら口を動かすふたり。

竹下「うふふふふっ」
木梨「あれ? 竹下さん? なんか、なんか厳しい顔になってますけど」
竹下「そう? ふふふふっ」
大泉「厳しいんじゃないすか?」
木梨「あれ?」
石橋「早く言ってあげてくださいよ」
木梨「え、ダメそうですか?」
竹下「はい?」
木梨「ニラ、大丈夫ですか?」

微笑みながらうなずく竹下。

木梨「あれれれ」

画面の上から切れてしまうほど伸び上がる大泉さんを、カメラが慌てて追う。

竹下「大好きです」
木梨「あれ?」
牧原アナ「大好きぃ!」

思わず木梨を見やる大泉さん。

木梨「なんだぁー……大好き……〈聞き取れず〉しんないね」
大泉「(口いっぱい頬張りながら)うん」

じっと見つめる竹下。

大泉「参りました」

《テロップ》参りました

竹下「わぁーーーああ!」

破顔一笑して石橋と固い握手。

《テロップ》竹下景子勝利」

牧原アナ「竹下景子さん、大正解です!」

大泉「ちょっと待って。ちょっと待って。ちょっと待ってよ!」
木梨「なに」
大泉「絶対おかしい、おかしいよ!
木梨「なにがおかしいの」
大泉「こりゃあねぇ、盛り過ぎだよカボチャをバカみたいにさぁ
石橋「はあ?」
大泉「びっくりしたよ、こんだけ盛られたら。しかもなんか言われたことが全部当たってた」

《テロップ》大泉 洋 罰ゲーム決定

おしぼりで口を押さえながらもボヤく大泉さん。

大泉「もうねジジイがバカみたいに煮るんだこれを!」

《テロップ》ジジイがバカみたいに煮るんだ!

的中した石橋に竹下が拍手を贈る。

大泉「なにかあったら煮るんだよ、『よっちゃん、カボチャだ、食べなさい』って。……もう、昔っからカボチャばっかりうちは出たから嫌いなんです、ほんと、食べ過ぎて嫌いなっちゃった」
石橋「ほほぉん」
大泉「ははーん! そうか! やっぱりアレだ!」
木梨「そう」
大泉「奈良漬けだったんだ!」
石橋バカ
大泉「ははははは」
竹下「あははは」
木梨「奈良漬けはねー、大好きなのよ、きっと!」
竹下「うん、大丈夫です」
木梨「ほぉら!」
大泉「ああ、そうか、クリームシチューか」
竹下「うん」
大泉「あ、そう」
竹下「あたしは最初に食べたクリームシチューが学校の給食だったの」

《テロップ》竹下景子さんの嫌いな物はクリームシチューでした

木梨「あ。あーっ」
石橋「……なんかそういう、人いますねぇ」
竹下「ご存じないでしょ? 脱脂粉乳」
石橋「脱脂粉乳」
竹下「脱脂粉乳がもうダメ」

一同納得の表情。なぜか自分が脱脂粉乳を舐めたような顔をしている。

大泉「あー、昔は脱脂粉乳だったんだ」

竹下「自分では絶対、オーダーはしません」
大泉「やー、早かったなー」

牧原アナ「えー、色紙は1枚ずつでございます。こちらの色紙、テレビをご覧の方にプレゼントをさせていただきます。竹下景子さんの勝利でございました。お疲れさまでした」

木梨「どうもありがとうございました」
竹下「ありがとうございました」
石橋「お世話になりました!」

大泉さん、無言で礼。

《テロップ》大泉さんのシングル
本日のスープ

♪ぼくらは 空を見ていた……

照明の落ちたスタジオの隅で、スポットライトを浴びながら伴奏もなくアカペラで歌う大泉さん。

《テロップ》敗者大泉 罰ゲームで持ち唄を寂しく熱唱!!
来週はゲラクスラインで山本・ホリケンら暴走!!

とんねるずのみなさんのおかげでしたは、清潔で美しく、健やかな毎日を目指す花王、エスエス製薬と、ご覧のスポンサーの提供でお送りしました

♪つつーみこーむぅ~……

石橋「お着物もあれでしょうから」
木梨「お疲れです! さあ」

座って聞いていた3人だが、最初のフレーズが終わったところで立ち上がる。
同時に当たっていたスポットも消え、取り残される大泉さん。

木梨「今日はどうもありがとうございました」
竹下「ありがとうございました。お疲れさまでした。楽しかったです。こちらこそー」

楽屋へ去った3人の背中に大泉さん、捨て台詞。

大泉一生忘れないぞっ

《テロップ》一生 忘れないぞ!」

♪ここから~、は~……

ボヤいたりキレたりする相手がいて初めて輝く大泉さん。石橋貴明という“盟友”を得て、東京進出も盤石なものとなるか。
ミュージックステーションのトークはもちろん、うたばんのトークと比べてもずいぶん伸びのびとしていたのが印象的だった。
さあ、次はどこに登場するのか、大泉さん。

| | コメント (8) | トラックバック (0)

2004.09.18

成吉思汗? ジェネレーションズ?

杭州華僑飯店に投宿しているとき、テレビから耳慣れた音楽が流れてきた。

スタートレック:ジェネレーションズ」のメインテーマだ。
おお、初めて中国でスタートレックが流れてるのを観られるなあ……と思い、画面に眼をやると、どうも様子が違う。

Dschinghis_Khan1.jpg

はい? なんですか、これは。

テレビでは、「成吉思汗(ジンギスカン)」という連続ドラマが始まっていた。

よくよく聞いてみると、リズムも曲調も「ジェネレーションズ」と同じだが、微妙に音程をずらしてある。

パクリか。

パクリだろ!

誰だパクったのは。

Dschinghis_Khan2.jpg

張千一はん、あんたか。あんたがパクらはったんか!

翌日、これを録画するために番組表を取り寄せて確認し、食事を遅らせてテレビの前に陣取り、19時56分からの第四話開始を待った。

そしてDimage Xtでmovファイルに収め、音声を抜き出してmp3に変換したのがこれだ。

成吉思汗のテーマ(mp3 1.59MB Lha圧縮)

白か黒か。「ジェネレーションズ」のメインテーマと聞き比べて、判定はあなた自身の耳でご判断いただきたい。わたいは黒に3000ネクサス

《参考》
「ジェネレーションズ」のテーマをフリーで落とせるサイト
(サインアップが必要)
・emusic Album: Star Trek: Generations

| | コメント (11) | トラックバック (2)

2004.05.08

大泉さんのうたばん

2004年2月13日に放映された「大泉さんのミュージックステーション」に続き、TBS「うたばん」に大泉さんが登場。

さて大泉さん、これを機会にほかの歌番組からもお座敷がかかるだろうか。いい歌だ。ぜひ、かかってほしい。

と書いたが、ほんとにお座敷がかかったのは喜ばしい限りだ。

「突然ですがこの人をご存じですか? 北海道の大スター、大泉洋」のナレーションで、番組開始前の予告が流れる。機動戦士ガンダム(ファースト)の戦闘場面に用いられるBGMにのせて「やっぱりうたばん出なきゃよかったよ」「やっぱり髪のこと言われた」とボヤく大泉さん。今回は録画放送なので、かなりテンパっていた前回よりも余裕のあるトークが期待される。大泉母の「あんまりいじめられないうちに、さっさと帰っといで」という声で番宣終了。

前座を勤めさせられたのは杉田かおる。別撮りなので大泉さんとからむ場面はない。
番組後半が、大泉 洋 with STARDUST REVUEの持ち時間だ。

中居「さあそれではですね、えー、トークの本編に入る前にこちらのVTRをご覧ください、どうぞ」

ナレーション(以下N)「すべては一曲のラブソングから始まった……」
《テロップ》
すべては一曲のラブソングから始まった…

N「あるラジオ番組の企画から生まれたこの曲、『本日のスープ』。北海道限定、インディーズ発売されたシングルが、たちまち話題となり、この春、全国リリース。オリコンシングルチャート10位にランクインするなど、その勢いは、とどまることを知らない」
《テロップ》
北海道限定インディーズシングルとして発売
オリコンチャート10位ランクインの快挙!!

N「しかし、素朴な疑問。この(ブロマイド風の写真が大写し)大泉洋って一体誰なんだ?」
《テロップ》
大泉洋って一体誰なんだ?

画面右上にP in Pで映った大泉さん、自分の写真を見て早くも爆笑。四国八十八箇所巡礼でよく見せていたマルコメ風に右手人差し指で鼻の下をこすっている。あれは演技ではなく本人の癖だったのか。それとも巡礼し過ぎてこの仕草が癖になってしまったのか。

N「実はこの男、北海道では知らない人がいないほどの、とても有名なタレント」
《テロップ》
北海道で知らない人がいない程 有名タレント

札幌大通り公園での撮影風景、ラジオの収録風景(大泉「サンサンサンデー、行ってみよう!」)、「大泉洋はこれからどこへ行くのですか?」の質問に答えて「どこ行くんでしょうかねぇ?」といった映像が流れ、P in Pの大泉さんが目を丸くしながら自分の姿に見入ったり、要所要所でウケてみたりしている。

N「週9本のレギュラー番組をこなし、テレビで彼の姿を見ない日がない、と言われるほどの人気ぶりである」
《テロップ》
週9本のレギュラー番組をこなし 「テレビで彼の姿を見ない日はない」と言われる程

派手なシャツでDVDビデオカメラの宣伝を撮影している大泉さん、じゃらんのCFで「新撰組であーる! 毎月新鮮じゃらん!」と演技を見せる大泉さんの映像。

N「その活躍ぶりは多方面にわたり、ローカルCM界では、“CM王”の名を恣に」
《テロップ》
ローカルCM界では「CM王」の名を欲しいままに…

『千と千尋の神隠し』で番台蛙の声をアテる大泉さんの映像。

N「宮崎駿アニメ、『千と千尋の神隠し』では、番台蛙として声優デビュー」
番台蛙「こら、待て、おい! ……いえ、なんでもありません」
《テロップ》
「番台蛙」として声優デビュー

チームナックスの役者として舞台に立つ大泉さん。

N「映画や舞台など、役者としても活躍」
《テロップ》
映画や舞台など役者としても活躍

『水曜どうでしょう』のオープニングタイトル。

N「そんな大泉洋の人気を不動のものにしたのは、この番組。『水曜どうでしょう』」
《テロップ》
人気を不動のものにしたのはこの番組…

ナレーターの読む『水曜どうでしょう』は発音が異なる。正しく『水曜ロードショー』と同じイントネーションで「どうでしょう」を発音したいところだ。
続けてDVD「原付ベトナム縦断1800キロ」用の撮り下ろし前枠後枠映像より、カブに乗って画面右下に突っ込む“カブ”ちゃん(鈴井さん)。

N「深夜番組としては異例の、最高視聴率18.6%をマーク」
《テロップ》
深夜番組としては異例の視聴率18.6%

水無海浜温泉で、水無どころか海の一部と化して水没している露天風呂に浸かり、寄せ来る波の洗礼を受ける大泉さんの映像(「闘痔の旅」DVD第2弾に収録)。

N「この番組には、北海道の美しい景色、感動などは、一切ない」
《テロップ》
「美しい景色」「感動」など一切無い

薬師温泉の露天風呂に浸かるミスターと大泉さんの映像。続いて薬師温泉の内湯に浸かるミスターと大泉さんの映像。さらに二股ラヂウム温泉の、まだ湯が張られていない露天の湯船に座り込むミスターと大泉さんの映像。藤村D「ケツ漬けとけ!」(同じく「闘痔の旅」)

N「24時間中に、温泉で痔を治す。題して、闘痔の旅」
《テロップ》
24時間中に温泉で痔を治す「闘痔の旅」
(温泉に)ケツつけとけよ

「原付ベトナム縦断1800キロ」のオープニングで、背後の看板をミスターが叩き破ると中からカブが出てきてびっくりする大泉さんの映像。そしてベトナムを走り出すミスターと大泉さん、豪雨のなかの走行シーン、ゴール間近のミスターと大泉さんの映像が続けて流れる。(「原付ベトナム縦断1800キロ」DVD第1弾に収録)

N「原付バイクで、ベトナム1800キロ縦断など、無謀極まりないものばかり。しかしそれが、いつしか北海道で話題となり、DVDリリースとともに、全国で大ブレイク」
《テロップ》
原付ベトナム縦断1800キロ
いつしか北海道で話題となりDVDリリースとともに全国で大ブレイク

2003年12月31日のカウントダウンライブで、完全防寒姿で歌う大泉さんと、集まったファンのみなさんの映像。

N「生まれ故郷、北海道をこよなく愛す。北の大地が生んだスター、大泉洋。北海道の人たちが見守るなか、うたばんで、どんなトークを繰り広げるのだろうか」
《テロップ》
生まれ故郷の北海道をこよなく愛す
北の大地が生んだスター 大泉洋

VTR終わり。

Vの途中、映像が流れるたびに苦笑したり照れ笑いを繰り返す大泉さんに対し、左右に陣取る石橋貴明と中居正広のVを見つめる目は真剣そのもの。闘痔ネタでわずかに石橋の口もとが緩んだ程度。にこりともしないその反応を見て、大泉さんの目がちょっと泳ぐ場面もある。カウントダウンライブの様子が流れたときに映った根本要さんは、濃いオレンジ色のかわいらしいマグカップでなにやら飲んでいるマイペースぶり。なにもたまに映ってるときにわざわざ飲まなくても。

“この人が大泉洋です”というテロップとともに、大泉さん大写し。人間が大変情けない姿を見られたときに見せる苦渋の表情で、思わず下を向く大泉さん。

中居「さあ、では改めてご紹介しましょう。大泉 洋 with STARDUST REVUEのみなさんでぇーす」

紹介されても大泉さんの苦渋の表情は変わらず、下を向きっぱなし。

石橋「既になんか、悲しげな……」
中居「方(かた)ですね、も、やられちゃった顔してますね」
大泉「ウソばっかりですわあのVは」
石橋「え、なんで」
中居「どういうことですか」
大泉「いや、そんなに人気あるわけでもないんですけど」

スタレビの要さんのほうをちらりと見やって苦笑する大泉さん。要さんはギターを抱えたまま斜に構えつつ何も言わずただ笑っている。うしろに座るのは左から柿沼清史さん、寺田正美さん、林“VOH”紀勝さん。ボーさんだけが、なぜか笑っていない

中居「これ、北海道のなかでは」
大泉「あーーーーー……。ま、ぼくがああやって言ってるんでね」
「自分で言ってんのか」
大泉「ええ、ですからぁ」
中居「北海道のなかでは自分が有名だと」
大泉「まあ、でもね、ああやってよくしてもらってはいるんですけど、決してそういうなんてんでしょうね、スターとか、そういうことじゃないですね」

テロップ “皆さん よ~く見て下さいね この人ホンマおもろいで…”

大泉さんがしゃべっている途中で入ったテロップの内容は、他局のほぼ専属タレントを強く推す内容。うたばん制作者にファンでもいるのか。

中居「じゃ、な、なぁんすか」
大泉「な、なぁん、テ、テレビには、出てるんですよ」

テロップ “北海道では… 大泉洋をTVで見ない日が無いとか”

全国区ではない大泉さんをなんとか視聴者に受け入れてもらおうと、制作スタッフ必死の工作に目頭が熱くなる。

なーに言ってんだろうな、という表情の要さん。うしろに座るスタレビの3人も、どうからんでいいのかわからない様子で、ただ微笑むのみ。

大泉「テレビには出てるんですけども、で、微妙だと思うんですね、テレビに」
中居「確かにあの、全国区……の顔立ち、ではないですよね」

テロップ “全国区の顔立ちではない”

大泉「顔立ちね、顔立ちは違う、それはボクもわかっちゃいる」
中居「顔立ちは、失礼ですけども」
大泉顔立ちのことはボクだってわかってる、それはそうです、ね」
中居「天然、パーマですか?」
大泉「いやあ、よく、見抜かれたなあ」

テロップ “よく見抜かれたな~”

大泉さん、破顔一笑して答えるが、そんな破顔一笑するところなのか。

大泉「すごぉい早さで見抜かれましたねぇ」

えらいまた感心しているが、そんなに感心するところなのか。
ここまで話題に入ってこなかった石橋が、満を持してカットイン。

石橋「こういう感じの髪型を見たのは、ライオネル・リッチ以来ですよ」

テロップ “ライオネル・リッチ以来ですよ”

BGMに「Say You, Say Me」が流れる。

大泉「あはははっ。そぉんなことはないですよっ。そぉれはないよ」

否定する大泉さんの顔にライオネル・リッチの写真が重ね合わされる。似てるっちゃ似てるが、似てないっちゃ似てない。

大泉「そぉれはないない。すごく、誉められましたよメイク、あのメイクさんに」

自分の髪を触りながら誉められた誉められたと言い募る大泉さん、笑顔のスタレビのなかで、やっぱりボーさんにだけ笑顔なし

テロップ “さぁパーティーはこれからだぜ うたばんは大泉洋を歓迎します”

石橋「どこの」
柿沼「どこの!(笑)」

後列左端の柿沼さんが入ってきた。マイクに拾われる声は前列よりやや小さめ。

大泉「東京のですよ」
中居「(笑)」
大泉「どぉして? ちょっと、待って?」

出演者側から見えるモニタを鏡代わりに、自分の頭を映して髪型の確認をする大泉さん。

中居「ただ、メイクさんだって、こうして、なんかこうやってるときに、『あなた、ひどいですねぇ』って、そりゃ言わないですよ」
大泉「あっは、いや、そんなことない」

大泉さんはまだモニタから目を離さず、自分の髪型チェックに余念がない。そしてなにか結論を得たようだ。

大泉「いや、違う、いや、東京はちょっと湿気が多いですよ」

なんやその結論。不満気な顔でそっくり返る大泉さん。

石橋「(何を言い出したんだという顔で)うん」
大泉「(石橋に視線を向け)湿気があると天然パーマはこうなるんですよ」
石橋「くるくるっと」
大泉「やっぱりうたばん出なきゃよかったよ

テロップ “やっぱりうたばん出なきゃよかった”

うしろを振り返って、おそらくボーさんと目を合わしている大泉さん。さっきまで笑いのなかったボーさんも思わず笑顔で「ままままま」と大泉さんをなだめにかかる。

石橋「ええ、なーに、なーに?」
大泉「ああん……やっぱりだ。こうなるもん

テロップ “こうなるもん”

石橋「ええ、なーに、なーに? うたばん、ダメ?
大泉「うたばん、出るとだいたいいじめられるって聞いてたけど、やっぱり、やっぱり髪のこと言われた」

テロップ “やっぱり髪のこと言われた”

拗ねる大泉さん。場内は爆笑。

大泉「やっぱりだよ」
石橋「なに、じゃあ、あくまで北海道のなかでの人気者でいたいわけ。それとも全国制覇って夢はあるわけ?」

大泉さんのアップ。ちょっと口を尖らせ、頬をふくらませて、しばし無言……。

中居かわいくないよっ!

テロップ “かわいくないよ!”

大泉かわいいとかじゃないよ別にっ!

腕組みをして椅子にもたれかかり、ご機嫌斜めの中居くん。

大泉「かわいいとかじゃ」

突然激高し、大泉さんを指さして叫ぶ石橋。

石橋「○×△(聞き取れず)はどーゆーことだそれぁーっ」
大泉「いやいや違」
中居「かわいくねぇよっ」
大泉「かわいいつもりはボクはないですよ、ただボクは真剣に今考えてたわけですよ」
石橋「うん」
大泉「お、おれってどうなりたいんだろうな、って今考えたわけですよ」

しきりに頷きながら、下を向いて考えをまとめる風の大泉さん。

大泉「どうなりたいのかって言われれば、ボクはこのまんま、これぐらいの収入が続けば……」

テロップ “これぐらいの収入が続けば…”

要さん、爆笑。このくらいってどのくらいだか知らないが、妙に小市民的な物言いだ。

石橋「絶対このあと売れても東京へ住むなよ
大泉「(意表を突かれて)いや、そらぁ」
石橋「約束できるかぁ?」
中居「そうだよ、東京住むなよぉ!」

石橋の攻撃に息を合わせ、尻馬に乗る中居くん。
突然の大泉包囲網に戸惑う大泉さんは、別に住むとも住まないとも言っていないのに、住むな住むなと言われるので、むしろだんだん住みたくなってきた様子。

大泉「どぉしてぇ」
石橋「北海道にいろよ、ずっとぉ」
中居「北海道からずっと通い続けろよ」

中居くん、舌回ってない

大泉「いや、東京、なんで住んじゃいけねぇんだよ、こっちはぁ」
石橋「あぁぁぁあぁ(反論しやがったという感じ)」

住みたいわけでもないのに、ついつい反論する大泉さん。

大泉「いや、みなさんに住むところまでボクは指示される必要はないわけじゃないですか、これはいいところがあったらボクだって住みたいですよ」
石橋「ダメダメェー!」
中居「ダメー!」

都知事から全権委任を受けてでもいるかのように、ダメ出しするふたり。うれしそうな要さん。

石橋「もし! 東京に住んでるとか聞いたら、取ってもいない天丼、10個届くぞ!」

テロップ “(天丼10個の写真)届くぞ!”

柿沼「いやがらせだ!(笑)」

大泉「(なにを小学生みたいなこと言ってんだという顔で)それぐらい……それぐらいだったらいいですよぉ」
柿沼「(嬉しそうにツッコむ)いいんだ、それぐらいだったらいいんだ」

結構しゃべってんな、柿沼さん。

石橋「毎日だよ!」

テロップ “毎日だよ”

大泉「毎日だよって」

中居「じゃあ今もう北海道に住んでらっしゃるわけですね?」
大泉「ボクは北海道もなにも、実家ですボクは」
中居「実家から通ってるわけですか、さあ、そんな北海道、お母さんと電話がつながっています

テロップ “お母さんと電話がつながっています”

意外な展開に、大泉さん、大ウケ。知らされていなかったのか。

大泉「なんの意味があって、おふくろと電話をつなげてるんですか(笑)」
中居「もしもし!」
大泉母「もしもしぃ」

テロップ “電話:大泉洋の母”

中学生くらいの大泉さん(詰襟学生服姿)と母親の2ショット写真が左下に。
手を叩いて喜ぶ大泉さん。……喜んではいないかも。

中居「お母さん、聞こえますかぁ?」
大泉母「あーぃ。もしもしぃ。中居さんですか?」
中居「中居です、どうもー!」

手で膝を叩き、足を踏みならして、ただ一人ウケ続ける大泉さん。

大泉母「まぁまぁ~、中居さんってあれ? 『砂の器』のあの、ピアニストの和賀さんですか?」
大泉「砂の器、好きだったんです、うちのおふくろは。そうだよぉ、母さん! 砂の器の……」
苦笑する中居。
石橋「砂の器で、ピアニカァ吹いてた子供ですよ」
大泉母「はーい」
中居「子供じゃないよ」
大泉母「まぁーあはは」
中居「今日息子さんとね」
大泉母「はーい」
中居「お会いされて(噛んだ)、お会いさせてもらいまして」
大泉母「いやいやいやお世話になってます。でもなんかずいぶんいじめてるみたいですね」
中居「いやいや」
大泉「母さん、いじめられてるよ!」

ゴングが鳴って石橋立ち上がる。大泉さんに対して殴る蹴る。

大泉「あーがっ、あーっ、やめて! 母さん! 母さん! 暴力です!」
中居「息子さん、喜んでますぅ!」

再度ゴングが鳴り、石橋の攻撃。

大泉「母さん、母さん、輝いてます」

なに言ってんだ、大泉さん。

中居「お母さん! なんか北海道を捨てるっておっしゃってますよ?」
大泉母「ウソでしょう(笑)」
中居「東京に住みたいとおっしゃってます」
大泉母「いやいやいや、ローカルの星だっていつも言ってますよ」

テロップ “ローカルの星だっていつも言ってます”

母さんの天然トークに、場内ほがらかな笑いに包まれる。

大泉「母さん、あのー、明日朝一で帰るから
大泉母「あっそう?」
石橋「個人的なこと話し……」

と、言い終わらないうちに立ち上がってパンチ一閃。
そんなスタジオの様子がわからない大泉母、なにごともないかのように話を続ける。

大泉母「明日、何時頃?」
中居「息子さん、喜んでます」
大泉母何時頃明日帰ってくんの?」

テロップ “何時ごろ明日帰って来る?”

大泉母の天然ぶりに、さすがのボーさんもメロメロ。笑いが止まらない。

大泉「7時。飛行機7時だから昼くらい」
大泉母晩ご飯は明日、明日晩ご飯?」

テロップ “晩ご飯は?”

石橋「お母さん、公共の電波であまりですねぇ、あの」
大泉とにかくそれが気になるんですよ」

息子が家で夕飯を食べるのかどうか、それなににも増して関心事だという母。

石橋「お母さん、あの」
大泉母「はい」
石橋「すぐですねぇ、あの息子さんにギャラ振り込みますんでぇ」
大泉母「はい」
石橋「あの、口座番号教えてください」

テロップ “口座番号教えてください”

大泉母「あのね、ダメですよ、なんぼ稼いでるかどうか知らないです、うちにはね、2万円しか入れてないんですからねぇ」

テロップ “ダメですよ なんぼ稼いでるかどうか知らないですけど…”“ウチにはね 2万円しか入れてないんですよ”

要さん、顔の半分が口になる勢いで大笑い。
大泉さん、凹む

大泉「母さんもういいよ! 母さんもういいよ!」

テロップ “実家に2万円しか入れない大泉洋(31)”

またも立ち上がった石橋に手刀で突きを喰らう。
すっかり参ったという表情の大泉さん。わずかこの数分間で目の下に隈ができた。

中居「あと息子さんに今、聞きたいことはございますか?」
大泉母「いやあもう明日何時頃帰ってきて晩ご飯、食べるかどうか、聞いてください」
中居「晩ご飯? 晩ご飯?」
大泉「一番それが気になるん……」
中居「晩ご飯気になんの?」
大泉母「はぁい、食べるか食べないかによってこっち」
中居「食べるか食べないかに」
大泉「帰って仕事あるから晩ご飯いらない」
大泉母「いらないですか」
大泉「いらない、晩はいらない」
大泉母「あ、そぉ、うん」

いらないと聞き、やや残念そうな大泉母。

大泉「うん」
大泉 大泉母「また」「じゃ」

同時に発声。

大泉母「うん、気を付けて」
大泉「はい」
大泉母「あんまりいじめられないうちにさっさと帰っといで

テロップ “あんまりいじめられないうちにさっさと帰っておいで”

石橋、中居くん、手を叩いて喜ぶ。

大泉「母さんだよぉ……母さんがぁしゃべるからぁ。母さん余計なこと言うから」
石橋「さっさと帰っといで」
中居「母さんが一番味方なんだ」
大泉母「はぁい」

すっかり主役を母親に奪われたうえ、月々実家に入れる金額まで暴露された大泉さんはかなり気落ちしている。

中居「最後にお伺いします!」
大泉「もいいって」
大泉母「はい」
中居「息子さん、洋くんの」
大泉母「はい」
中居「一番、いいところは、どこですか」

大泉さんは、もうすっかりふてくされて机につっぷしてしまった。

大泉母「あー、優しくて明るいとこですねぇ」

テロップ “優しくて明るいとこですね”

明るい息子さんは、カメラに顔も向けないでふて寝してるぞ。

中居「はあん」
大泉母「はい、とってもわたしに優しい子です」
大泉どうでもいいよバカ

大泉さん、暴言。

大泉「小学生じゃないんだ」
石橋「なに、なに照れてんそこでぇ」
大泉「しょうが……」

石橋のフォローも虚しく響くくらい、大泉さんの凹みっぷりは激しい。

中居「明日帰りますんで!」
大泉母「はい!」
中居「晩ご飯いらないって!」
大泉母「よろしくお願いしまっす」
中居「どうもーっ!」
大泉母「ありがとうございました~」
中居「はーい!」
大泉母「失礼しまーす。中居さんもがんばってくださいねー」

テロップ “中居さんも頑張ってくださいね。(はぁと)”

大泉「お母さん礼儀正しい。礼儀正しいよね、母さんは」
中居「ありがとうございまーす! どうもでーす」
大泉母「はーい。ごめんくださーい」

テロップ “お母さん どうもありがとうございました”

大泉「礼儀正しい人だよ」
中居「いいお母さんだねぇ」
石橋「なぁーんであのお母さんでこの息子なの?」
大泉「ほっといてくださいよ、そんなの。あんな人じゃない、あの人はねオレにこう言ったんだ『あんたが生まれるってわかってたら生まなかった』って昔言ったんだから」

テロップ “あんたが生まれるって分かってたら生まなかった”

大泉「明らかによそ行きですよあれは」

幼少時代の大泉さんの写真に、“明らかによそ行きですよ”とフキダシ。

大泉「あんなこと言う人じゃない」

電話が切れて反論がないのをいいことに、暴言の限りを尽くす。

中居「あ、スープカレー。あ、じゃあ、こちらにあるとこに行ってみましょう」

ここで話題転換。

テロップ “突然ですが札幌みやげ登場!”

大泉「あ、スープカレーをちょっと召し上がってもらいたいな」
中居「スープカレーって知らないなあ、でも」
大泉「スープカレーご存じないですか?」
石橋「これがぁ、まだ東京にそんなに」
大泉「まだない。これねぇ、とにかくここチキンのレッグとかとにかく大きい具材がどかーんと入るのがこのスープカレーの特徴なんすよね。一瞬だからこれはカレーなの?というのがわかんない感じですけども、こらぁねぇ、なんて言うんでしょう、1回ではなかなかハマりません」

テロップ “1回ではなかなかハマりません”

中居「ハマんないのぉ?」
大泉「これマジック・スパイスっていう、あのお、札幌ではカリスマ的なお店で、ずっと行列ができてるんですけどぉ。あ、これ辛さもすごい選べまして、これ今どれくらいなんだろうなぁ」

テロップ “札幌で大ブレイク!! 「スープカレー」試食”

ちなみにこのマジック・スパイスなる店、東京の下北沢に支店が出ている。おそらくスタジオに現物を差し入れたのは支店だろう。

中居「これ、辛っいよぉ」
大泉「いや」
中居「食べてちょっと。これどんくらい?」
大泉「これ、食べれない札幌じゃなかなか行列できてて」
石橋「うまい」
大泉「おいしいですよね」
中居「辛くない?」
大泉「あ、ほらほら」

大泉さんは中居くんから皿を受け取り、ひとさじ口に運ぶ。

中居「うまい?」
大泉うわっ、辛っ

テロップ “うわっ 辛っ”

眉間に皺が寄り、険しい表情。思っていたより相当辛いらしい。

大泉「なんだよぉ、これ。辛いよぉ。これはかなり辛くしましたねマジスパ」

辛い辛いと評判の皿からスープを取って飲んでみる石橋。

石橋「いや、このくらいでしょう」
大泉「辛いのお好きなんだ」
中居「辛いですよね」
石橋「うまい……うわっ、辛っ

テロップ “うわっ 辛っ”

中居「ねぇー? こっち絶対辛いよこれ」

テロップ “今回の新曲「本日のスープ」は このカレーを題材にしたそうです”

大泉「ああああとからね、あとから。あとからあとから」
石橋「あとからくるね、これ」
大泉「あとからくる」

あとからあとからと、何回も繰り返す大泉さん。

石橋「でもうまい」
大泉「これおいしいでしょ」
石橋「うまい! これはうまいと思う」
大泉「これなんでしょ、毎日食べれるんですこのカレー、なんとなくねぇ」
石橋「でもね、大泉くんは毎日いらないけど、これは毎日大丈夫」
大泉「(ちょっと心外な表情で)いらない情報ですよ、その大泉くんは毎日いらないってのは」
中居でもね!
石橋「大泉くんは毎日見たくない。濃いから」
大泉「よくもここまでこの短時間で嫌われたもんです」
石橋「(笑)」

笑いながらスープカレーを食べ進む石橋とは対照的に、司会者の顔に戻って進行する中居くん。さっき大きな声で「でもね!」と言いかけたのがなんだったのかはついにわからずじまいだった。

中居「さあそれではですねぇ、本日のこのぉ『本日のスープ』を披露していただけるということなんですけどもその前に、ちょっとウォーミングアップ的に、なんか、アカペラでちょっとなんか歌っていただけるようなことが」
「あー。はい」

出番がやってきて、居住まいを正す要さん。横で激しく頷いている大泉さん。

石橋「STARDUST REVUEのみなさんに、ウォーミングアップで」
「いやー、すっかり食べ切っちゃいましたね、ほんとにね」
石橋「アカペラのほうを、お願いします」
「じゃ、やるよ。えー、じゃ『上を向いて歩こう』ちょっと歌ってみるか」
STARDUST REVUE「あー、はい」

後列の3人に加え、いつの間にかコーラス要員が2人加わって、スタレビ4人+応援2人でアカペラ。
所在なさげな大泉さん。ちょっと首をこくこくさせてリズムを取ってみたりする。

『上を向いて歩こう』
 作詞:永六輔/作曲:中村八大
 歌:坂本九

さすがはSTARDUST REVUE、見事に歌い切って万雷の拍手。

歌い終わえたSTARDUST REVUEのみなさんに、嵐のような拍手を贈る大泉さん。すっかりうしろを向いて、ただの客。
途端に中居、石橋の両方からどつかれる。大泉さん、びっくり。

石橋なんか歌うんじゃねぇのかよ!

テロップ “なんか歌うんじゃねぇのかよ”

中居なにやってんだよ! “上を向いて”で上向いてんなよ!

テロップ “「上を向いて」で上向いてんなよ!”

大泉おぉほっれ、オレはSTARDUST REVUEじゃないんだよぉ! 全然歌えませんよ、こんなもん

テロップ “俺はSTARDUST REVUEじゃないんだよ
全然歌えませんよ”

石橋「なに逆ギレなんだよ、毎回毎回!

大泉さん十八番の逆ギレ発動。しかし藤村D対戦時と比べればまだまだおとなしい。

大泉「しょうがないじゃない、ボクはだって、ボクもだからどうしてようとは思いましたけど」

大泉さんがもごもご言っている途中でコマーシャル。

テロップ “まだまだ続く…爆笑トーク大泉洋は不滅です”

そしてモーニング娘。やら伊藤つかさやら大沢逸美やら杉田かおるやらが出てきた別コーナーを挟んで、いよいよ歌。いやあ、歌番組のくせになかなか歌わなかったなあ。この1時間でおまけのアカペラ入れても合計4曲しか流れないわけだから、ほとんどがトークの番組だ……と思っていたら、TBSのサイトではこのうたばんは歌番組ではなく“バラエティ”に分類されていた。それなら納得。

ご一行様は歌う態勢にスタンバイしているらしく、中居くんと石橋はステージの端に立って曲目の紹介。

中居「さあ。ぼくらの目の前で歌っていただけるということで」
石橋「はい」
中居「どんな歌か想像つきませんけど、参りましょう」
石橋「はい」
中居「えー、大泉 洋 with STARDUST REVUEのみなさんで、『本日のスープ』です、どうぞ!」

■『本日のスープ
 大泉 洋 with STARDUST REVUE

テロップ “2004年カウントダウンライブ(札幌大通り公園) 収録されているコーラスは約2万人の声”

無事に終了。1番だけだったが、今日も大泉さん、無難に歌い切る。ミュージックステーション出演時より余裕があったのか、前回は黙ってうつむいていたイントロの「オー ウィヤエー」も発声していた。

中居くんと石橋が、歌い終わった一行を迎える。

石橋「ちょっと歌うまいんでびっくり」

それはきっと素直な感想だろう。さっきまでのバカトークからは想像のつかない美声だ。
石橋「なあんだよそれ、ずるいよ」
大泉「(笑)いや、ずるい……」
中居「今なんかちょっとぉ、あの、ちょっと、なんか、腹立ってる感じなんですよ」

大泉さん爆笑。中居くんのそれも、きっと素直な感想だろう。

中居「だから申し訳ないですけどもぉ、アカペラで終わりにします」
大泉「あははははっ、それはぁ! じゃ、オレは何しに来たかわからない」
中居「お母さんとのトークを」
大泉「オレは、お母さんと話しに来た変わった人じゃないですか」
石橋「あはーはーはー」
大泉を、聞かせてくださいよ」

石橋「これ……売れるね
大泉「あはは」
中居「きちゃうんじゃないすか」
石橋「きちゃうね。でも、絶対東京に出てくんなよ
大泉「……とにかく嫌いだ。大嫌いですね。ぼくが(笑)」
石橋「(笑)」

中居「東京にもまた遊びに来てくださいね。どうもありがとうございましたぁー」
大泉「ありがとうございましたー」
「ありがとうございましたー」
中居「大泉 洋 with STARDUST REVUEのみなさんでしたーっ」
石橋「こーりゃー売れるよ」
大泉「そうですか?(頭を下げる)」
石橋「うん、こーりゃー売れる」

何度も頭を下げる大泉さん。そしてコマーシャル。アルカリを超えたオキシライド乾電池。これ、使えるかな、HP200LXに。

そんなことはともかく、今回(2004年5月6日放映)のうたばんでもSTARDUST REVUEのみなさんは大人の対応で、大泉さんを立ててくれていた。大泉さんにはこの勢いで、さらに他局の番組に殴り込んでいただきたい。

| | コメント (12) | トラックバック (5)

2004.04.16

ZuTTOツアー(抽選)

日本青年館大ホール。
「『明日に続く空』、届く」

「一般販売なし、キャンペーン招待のみのライブだそうだ。なぜか原田真二や加川良まで出てくるらしい。すごい顔ぶれだ。どうなってんだ、ZuTTO。

と書いた。

ちゃっかり自分も応募してみたら、当たった。

ZUTTO-2.JPG 届いたブツ。

中身は、CD『明日に続く空』とZuTTOのポストカード2枚、そしてコンサートの招待ハガキ。

4月15日(木)。コンサートの概要は以下のとおり。

17:30 招待ハガキと座席指定券の交換開始

引換開始時間をちょっと過ぎた頃に着いたら、既に長蛇の列。座席指定券を受け取り、近所の河出書房1階にある喫茶店でしばし校正をしながら時間潰し。

18:30 開場

遅れて行ったが、中の準備が遅れていたらしく、45分頃に開場。
入口でスポンサーのマルサンアイ様ご提供の、味噌やら調整豆乳、玄米フレークなどのセットが配られる。ありがたや。

座席はH-13。前から9列め。通路に面した席なので足元が広く圧迫感もなく、快適。しかも左隣がいないので、肘掛けも腰掛けも使い放題、使い放題ヨロレイヒ

いかにも食品メーカーのキャンペーンらしく、客層は老若男女、小学校低学年から枯れ葉マークの老人まで、ぴしっとした背広から制服からぐだぐだの私服まで、種々雑多。

19:00 コンサート開始

開場が遅かったこともあってか、時間を回っても始まる気配なし。

19:16 1ベル

19:24 開始

ラブハンドルズ登場。

ラブハンドルズ
・曲目不明(ラブハンドルズ)
・曲目不明(ラブハンドルズ)
・『恋なんていつも』(ラブハンドルズ:CD未収録曲)

ラブハンドルズが下がり、松本英子登場。

松本英子
・曲目不明
・曲目不明
・『ナチュラル・マジック』(松本英子:CD未収録曲)

篠原ともえ登場。

ZuTTO
・『Forever Friends』(竹内まりあ)
・『明日に続く空』(ZuTTO)

松本英子ハケる。

篠原ともえ
・『ストーリー・ブック』(篠原ともえ)

AJI登場。

篠原ともえ+AJI
・『春よ、来い』(松任谷由美)
・『ココロノウサギ』(篠原ともえ)

AJI
・『SWEET MEMORIES』(松田聖子)
・『ONE MORE TIME』(AJI:映画「恋人はスナイパー主題歌」)

AJIと入れ代わりで原田真二登場。
原田真二の追っかけさんが多数来場している模様。

原田真二
エレアコ独奏
・曲目不明
・『キャンディ』(原田真二)

ピアノ独奏
・『愛でAll Right(Love Is All)』(原田真二)

松本英子、再登場。

原田真二+松本英子
・『OUR SONG』(原田真二)

原田、松本ハケる。9時12分。原田ファンの方々の一部と、遠方在住と想像される方がここで撤退。

加川良withすぎの暢登場。

加川良withすぎの暢
・『コスモス』(加川良)
・『幸せそうな人たち』(加川良)
・『教訓1』(加川良)

加川良の「篠原様、松本様」という紹介でZuTTO登場。

加川良withすぎの暢+ZuTTO
・『どれくらいあなたのこと』(加川良)+ZuTTOによる詩の朗読

『どれくらいあなたのこと』は1999年頃のマルサン豆乳CMソングだったみたい。
そしてZuTTOが朗読した詩は、マルサンアイのCMプロデューサー作だそうだ。

加川良ハケて、AJI登場。手に手にマルサンアイの商品を持ち、アピール。

ZuTTO+AJI
・『思いの花束』(ZuTTO)

大団円を迎えるにあたって、全員登場。ただし加川良withすぎの暢はつるまず。観客全員起立。

ZuTTO+AJI+ラブハンドルズ+原田真二
・『世界に一つだけの花』(SMAP)

9:56 終了

歌終了とともに全員扉に向かって殺到。なぜかアンコールなく、あっさりと終演。

※当日参加のみなさまからの補完をお待ちしております。特に「曲目不明」に関する情報歓迎です※

| | コメント (2) | トラックバック (0)