2005年の天一初めは1月15日だった。
2003年は24杯、2004年は27杯を食べた天一だが、2005年はまだ3杯。月2回以上のペースを保たないと昨年は超えられない。
別に超えたからどうということはないが、記録とは自分との戦いなのである。
さて、天一初めはわざわざ途中下車して付き合ってくれた同僚と、蒲田店でにぎにぎしく行なわれた。
せっかくの機会なので、昨年途中から気になっていたトッピングを試すことに。

「KO醤」ときた。
「最強」を自負しているようだ。
KOするくらいに「辛いよ」という自信が満ちあふれている。「鬼辛」宣言である。
だから「なまはげ」か……。
なまはげが純真な子供たちをばったばったとKOしていく様が目に浮かぶ。
我々は純真でも子供でもないがKOされてしまうのだろうか。いや、精神年齢のことなど誰も言っていないぞ。
こってりスープとともにKO醤を注文。

なまはげをまったく想像させない小皿にのって運ばれてきた。
いつものようにまずスープをすすり、ラーメンたれを少々垂らし、辛しニンニクを入れてからKO醤をのせる。

結論から申し上げよう。
我々はKOされなかった。
なまはげの襲来に屈しなかった!
なまはげの攻撃を軽くいなせたのは、日々鍛錬を怠っていなかったからだろう。

赤坂にある「Mr. Chin's Dinning」の麻辣刀削麺。
我々は少なくとも週に一度はここで麻辣刀削麺セット(チャーシューご飯付1000円)を食べ、研鑽を積んでいるのだ。
刀削麺は大陸の西のほうで生まれた。山東省が発祥だそうだ。
小麦粉を練った固まりを薄っぺらい金属片で削ぎながら、湯の煮立った大鍋に直接放り込むというパフォーマンスが有名だ。
わたしが初めて食べたのは蘭州のとある店だ。屋台でさんざん四川風の煮物を食べて腹がいっぱいだったのだが、蘭州に来たら刀削麺を食わねば、と勇躍乗り込んだのだった。
(とはいえ蘭州は甘粛省で、山東省ではない)
日本で、飲んだ帰りにちょっとラーメンをすするのと同じつもりだった。
しかし蘭州の刀削麺屋は、気軽に入ってきた旅行者を本気で迎えた。容赦のかけらもなかった。
でかいボウルのような器になみなみと入った刀削麺は、破壊的な量だった。食べても食べても減らないのだ。
まあ、お察しのとおり結局全部ぺろっと食べたのだが、あれには幸い麻辣が入っていなかったので辛くはなかった。
「Mr. Chin's Dinning」のそれには山椒と唐辛子がしこたま入っている。
うっかり気管に入れようものなら、数分間はむせ返って大変な思いをする。
そうでなくとも、全身の毛穴が開いて必要以上に発汗するのだ。
なぜか。
本来日本人向けに少々優しい味付けになっている麻辣刀削麺に対し、同僚が「もう少し辛くしたいんですが」と毎度毎度“麻辣”の追加を要求するものだから、やがて店の人が顔を覚えて、我々の丼にはやや多めに麻辣を入れてきやが、いや、入れてくださるのである。
なまはげ対策には麻辣刀削麺。
店舗のURLはないので、blog junjunのランチ情報のエントリー、38 麻辣スープあなどれずをご参照いただきたい。
■Mr. Chin's Dinning
東京都港区赤坂3-12-1 フローレンス赤坂ビルB1
(03)5570-9558
……あれ? 天下一品の話をしていたつもりだったんだが……。
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