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2015.12.17

理解力が及ばぬ故の「BEYOND」(予告編じらし版)

海賊王になりたい人が応援の名目で宣伝することで話題の映画が明日18日に公開となるが、その前座として本国同様流してほしいなあと期待される2016年公開の『STAR TREK BYOND』初めての予告編(じらし版)が、2015年12月15日にあっちからこっちからリリースされては消されリリースされては消されした後ようやく本来出せる権利を持っているらしきところが出したようで今は安定供給されているというぐだぐだの業界の事情に大の大人が振り回されて一喜一憂する様のほうがむしろ興味深かった昨今だが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

映画『スター・トレック ビヨンド』(STAR TREK BEYOND[原題])オリジナルトレーラー

(東和ピクチャーズ公式チャンネル)

この予告編の最初のほうで、連邦艦ではなさそうな艦のブリッジにいるスポックは、背後にぼんやり佇むチェコフの着る〈USSエンタープライズ〉のジャケットとはデザインの異なるものを羽織っている。

その左肩に貼られたアップリケ(ワッペンだろ)から、明らかに〈USSエンタープライズ〉ではないほかの艦のジャケットであることがわかる。

ちなみに肩周りの意匠も違ううえ、差し色が赤なので、スポックは自分に配給されたジャケットではなく、他人のジャケットを借りパチしている可能性がある(借りはともかくパチは違うだろ)。あるいは前作『スター・トレック イントゥ・ダークネス』時のチェコフのように、「お前エンジニアに興味あるんだっけ? じゃ今からチーフな。赤シャツ着ろよ」と言われて配属替えになっているのかもしれない。


20151217_spock_wear_360


それはともかく、さて、〈USSエンタープライズ〉じゃなければどの艦か。

映像はアップリケ(ワッペンだから)の文字をはっきりと読み取れるほど鮮明ではないが、かなり高解像度でキャプチャされた画像を見るかぎり、艦名の2文字目は「R」、3文字目は「A」、全体では8文字程度に見えなくもない。

これまでの作品に出てきた艦名を虱潰しに調べてみると、近いのは「USS BRADBURY」。前作でスポックが左遷先として告げられた艦とも符合する。ただし、キャプチャ画像では最初の文字が「B」ではなく「F」に見えたり、「USS」の「U」がほぼアンダーバー「_」みたいに欠けて見えるなど、デジタルならではの乱れがあるため、「RA」と見えている部分もたまたまそう見えるだけかもしれず予断を許さない。

予告編で「艦を失った」というセリフが指すその失われた「艦」が、編集のミスリードでそう思い込まされているのではなく、映像を観たまんま〈USSエンタープライズ〉のことだとすれば、沈む艦から逃げ出したブリッジクルーたち(ウフーラとスールーはその他大勢と一緒に捕虜収容所的な所に集められているので自力で脱出したかどうかは謎。チェコフに至ってはまるで謎)を再び集め、スポックがどうにかして駆り出してきた〈USSブラッドベリ〉に助けられ、敵性種族の艦を奪いみんなでわいわい乗り込んで宇宙の危機をまた救い、最後は相変わらずなんでもありの艦隊本部のお偉いさんの計らいで艦籍番号を書き換えられた〈USSブラッドベリ〉が「NCC-1701A」の〈USSエンタープライズ〉として調査飛行を続けることとなり、『スター・トレック4 故郷への長い道』にちなんだ「Let's see what she's got.(吹替:まずは小手調べだ/字幕:試してみろ)」というカークのセリフで出航して〆るという筋書きを読めなくもないが、ありがちな推測、あり得ない推論の域を出ていないに違いない。

これは、これから公開までの間、大の大人がああでもないこうでもないと斯様に振り回されていく、狂気に満ちた物語である(音楽盛り上がり、CM後に本編開始)

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