日本全国ほにゃららの旅 第一夜
HTB第一会議室。呼び出された大泉さんに、鈴井さんから新企画が発表される。
鈴井さんはホワイトボードに書かれたこれまでの水曜どうでしょうの企画を振り返りながら、これまで「旅」と言いながら、実際のところは「移動」ばかりだったと反省。『サイコロの旅』しかり、『北海道212市町村カントリーサインの旅』しかり。いずれもサイコロを振ったり、カントリーサインの描かれた札を引いたりしては行き先を決めて移動。目的地に着いたらすぐにまたサイコロを振ったり、カントリーサインの描かれた札を引いたりして次の行き先を決め、移動。ロケの制限時間いっぱいまで、ひたすらこれの繰り返しだった。
「今までやったの、あれはほんとに旅と呼べるのか、と」
とにかく延々と何かに乗って動いているばかりで、なにも観ていない。おかしなことじゃないか……と続ける鈴井さんに、大泉さんも確かに旅とは言えないかもしれないと同意する。と同時に指摘も忘れない。
「そりゃもうあれですよ、最初のサイコロの旅からうちのおふくろが指摘してきたことですよ。『これのなにが旅なのぉ』と」
じゃあ、「旅」とはいったいなんなのだと問う鈴井さんに、「観光ですよ。いろいろ観て回りたい。名所、旧跡、仏閣、寺院……」と答える大泉さん。我が意を得たりとトークに弾みが付く鈴井さんは、「そう! それでね、これはテレビなのよ! 視聴者の存在を忘れてんのよ。アラスカまで行って、なんでパスタばっかり映ってんだよ、と」
ここで「旅」の基本に立ち戻ろうということか。鈴井さんは、視聴者に美しい風景を見ていただきたいと宣言した。このとき、珍しくここまで静かにしていた藤村Dが参入。
「そうなのよ。ようやく気が付いた!」
「ねぇ、2年経ってやっとわかった!」
これまでのどうでしょうは、「旅番組」と認知されながらその実は、「手ぶれで酔いそうな車窓の風景か、せいぜい駅前の看板」しか画面に映っていなかったのだと猛省するどうでしょう班。だから、今週からは本来の旅番組を目指そうという企画を行なうのだと言う。
そこで鈴井さんとD陣は、「美しい風景と言えば絵はがきだ。観光地を最も美しいアングルで切り取った珠玉の1枚なのだから、それと同じアングルを見つけ出してビデオに収めれば、視聴者のみなさんに美しい風景をお届けできるはずである」と考えた。
絵はがきと同じアングルを見つけ出したら、その画の中に鈴井さんと大泉さんが映り込むかたちでビデオに収めたい……という藤村Dの言葉に、大泉さん相好を崩し、「ちょっと乗り気になってきた!」と嬉しそう。
大泉さんが企画の基本路線に同意の様子を見せたところで、47都道府県から取り寄せた絵はがきを紹介。そして鈴井さんが企画のスタートは東京からと述べる。やや不審そうな表情で鈴井さんを見やる大泉さん。
「そこで第1回目の」
「その、第1回目の……って。第1回目の、なにを、するんです、その聞き慣れたフレーズは」
「いやいや。束の中から」
「あはははははは。これ(絵はがき)を、重ねて。こっからこう、引くってこと?」
「ほっ」
「ほっ、じゃねぇよっ」
「新企画でしょ!」
大泉さん、ホワイトボードの『サイコロの旅』と『カントリーサイン』の文字を絵はがきでばしばしと叩きながら……
「変わってねぇじゃねぇかよっ、いっこもぉっ!」
というわけで、「日本全国絵はがきの旅」がスタート。
初日。朝5時32分から東京は羽田空港に立つどうでしょう班。厳選された絵はがき50枚からどこを引いても、すぐに始発の飛行機で移動できる態勢だ。今日から2泊3日でできるだけ多くの「美しい風景」をお届けしようという意欲にあふれている。観光気分を盛り上げようと、濃い紫に「水曜どうでしょう」のロゴを白く染め抜いた小旗を持つミスター。
■第1の選択
大泉さんが引く。……が、一見してどこだかわからない。“ド田舎の野っぱらに咲くしだれ桜の下に地蔵が佇む”という絵柄。
「どぉこだよ。どぉこですか、これは」と騒ぐ大泉さん。群馬県沼田市上発知(かみほっち)にあるしだれ桜らしい。羽田から飛ぶつもりだった一行はすっかり肩すかし。しかも秋(9月)なので、見頃が4月の桜では観光に行く意味もない。
「悪いけど初っ端から行きたくねぇもの、これ」
「お前が引いたんじゃねぇかよ! なんで京都とか引かねぇんだよ」
「どうしてこういうもの用意してんの?」
「群馬県、ないんだよ、ほんとに」
引いた絵はがきに納得いかない大泉さんは、ほかの絵はがきを試しに引いてみる。“鳥取砂丘(鳥取県)”“白兎海岸(島根県)”など、いかにも観光地らしい「美しい風景」が引き当てられた。
「群馬さんには悪いけど、これ、かなりのババだよこれ」
すっかりやる気をなくした大泉さんは、とにかく地蔵を見つけたらそこで撮影して終わりにするからと、早く済ませて次に行きたい気持ちを隠さない。
「もう、端っから観光、ズレ始めてる、ねぇ?」
とミスターも浮かぬ顔。
早速移動。羽田空港からモノレールで浜松町へ。JR山手線乗り換えで東京駅へ。東京駅6時36分発の上越新幹線あさひ603号で上尾高原駅7時58分着。
この間、またもずっと移動の画だ。新幹線のなかでは、二人がけの椅子を向かい合わせにして4人で座るどうでしょう班が、今回の企画について語り合う。
「正直言って、(その絵はがきを引いたのは)失敗でしょ?」
「そうだ。失敗しちゃった……これもう、初っ端からえれぇもん食っちゃってる」
「こらぁ、言っときますけど、こらぁごめんなさい、ハズレです。だってほかにまだたくさんあるのにぃ、わざわざこれ引くことないもの」
「うん……うれしーは薬味だって言ってたから」
「まず主食をねぇ、しっかり食べてから。京都だ、奈良だ、ていうものをたくさん食べてから、まあまあ多少こういうのもあっていいじゃない、っていうものですから」
「こらもう幕の内べんちょ(噛んだ)、弁当の金魚の醤油をいきなり飲み干してるようなもんですから」
「そういうことです。そっから食べちゃだめです」
「だめです。なに食べてんのって。鮭だ、肉団子だ、とあるわけですよぉ」
「なぜその金魚の醤油をね」
「金魚の醤油を飲んじゃってんのぉ、と」
「それは付けて初めておいしいもんです」
「そうですよぉ。(金魚の醤油)食っといて、これ多分食っといて、『しょっぱぁい!』って言うんですよ。当たり前だろう、と。ねぇ?」
「そっからいっちゃダメです」
「そっからいったらしょっぱいんだよぉ。おいしいものを食べないと。このままで(群馬のしだれ桜に)行ったら感想は“しょっぱい”だよぉ、ぼくら」
「そうですそうです」
「しょっぱいねぇ……って言っちゃいますよ、ぼくら。次はミスターに(絵はがきを)引いてもらおうかね」
「いいよ。どこ行きたい?」
「沼田市以外ならどこでもいいよ、今は」
「……っていうかみんなね、もう次のことを考え過ぎ」
鈴井さんの言葉に、大泉さんも藤村Dもやや正気を取り戻し、撮影に向かうことを再確認する。
「これ、このぉ地蔵が見つかんない限りこれ群馬に足止めでしょ」
「そうだよ」
「もうあれだよ、ほんとにもう、地蔵ないってったらオレ慌てて彫るから。岩から。カンカンカンカンってもう一気に地蔵に仕上げるから」
早朝の新幹線のなかでひとしきりバカトークを炸裂させた大泉さん、とりあえず車内で弁当を買って朝食。うれしーは高崎を通過するときに、車窓から小高い丘の上に立つ白く大きな観音様を撮っている。「高崎観音」とテロップ。こっそり旅番組の体裁を整えようとしている。
到着した上毛高原駅前からは、レンタカーを走らせて絵はがきの場所を探す。駅前では小旗を持つガイド役の鈴井さんと、客の中年セクハラ親父の大泉さんによる小芝居が演じられる。この設定が、前枠後枠の小芝居に受け継がれている。
車で上発知に入った一行は、絵はがきの場所を探し求める。地蔵があったと騒ぐ藤村D。上発知に入ったら地蔵が出てきたと喜ぶ大泉さん。そんなあちこちにあったら場所を特定するのに困るじゃないかと諫める冷静なミスター。
最悪の場合を考えてしだれ桜をビデオで押さえておけという大泉さんは、いざとなったら赤い頭巾かなんかをミスターに被らせて適当に撮影を……と提案するが、「もう、そういうことはやめようよ、茶番は!」と、アラスカで不正の現場を押さえられたのがよほど効いたのか、いつもなら真っ先に乗りそうな藤村Dがたしなめる。
途中でそれらしいしだれ桜を見つけるが、違っていた。地元の人々に聞き込みをし、「ガラス屋さんより手前」などの情報を得て歩を進める。
桑原ガラスのおばちゃんは、過去に写真を撮りに来ていたという場所を覚えていて、一行を案内してくれた。それを頼りに行ってみると、なんと簡単に絵はがきと同じ場所にたどり着いてしまった。
大はしゃぎのどうでしょう班。とても普通なら見つからないようなただの田舎の風景なのに、恐るべし桑原ガラスのおばちゃん。遠くから見ては「あれだ」と言ってはしゃぎ、近づいては「お地蔵さんが同じ顔をしている」と言ってはしゃぐ。「いい風景だ!」と、新幹線の中で“しょっぱい”などと言っていたのをすっかり忘れてご満悦の一行。
落ち着いたところで、絵はがきと同じアングルを探して撮影。
群馬県沼田市上発知
しだれ桜
以上。
「残念だったのは時期はずれだったということだけ」と満面の笑顔でミスターが宣言し、1ヵ所目の「美しい風景」をクリア。
■第2の選択
ミスターが引く。
「それでは久々の、ダメ人間登場ということで」と、過去のサイコロの旅で最悪の目ばかりを出してきた男だけに許される称号を自ら名乗る自虐的な気合いの入れ方で、ミスターが絵はがきを引く。ある意味、またダメな絵はがきを引いてしまったときの伏線、あるいは言い訳の先付けとも言える発言だ。
絵はがきが引かれた途端、大泉さん爆笑。うわずった声で「あぁっ、それはあれですねぇ!」と叫ぶ大泉さんの台詞で、今日の放映は終了。
次回、「それはあれ」がどれなのかが判明。
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コメント
これは、あれですか?
ビデオですか?
お持ちのわけですか?
バンコクから戻ったら、貸していただけるんですか?(笑)
投稿: ずんころ | 2004.04.02 10:39
新幹線のバカトークに爆笑!!
金魚の醤油でそこまで語れる大泉さん!
いやー、来週の場所が楽しみです。
投稿: quark | 2004.04.04 01:35
>quarkさん
「これまで移動と車窓風景ばかりだった」と反省したばかりなのに、早速もう移動と車窓風景だけになってしまっているあたり、それが好きなんだとしか思えないどうでしょう班です(笑)。
次回は「どうでしょう」にとって、馴染みのあるところに行くようです。お楽しみに(^^)。
投稿: ANCHOR | 2004.04.04 17:16
こんにちわ!
満鉄ホテルでおじゃましたmisasuと申します。
またまた遊びに来ました~
実は、満鉄ホテルの記事ついでにほにゃららの旅の記事開いてみたら、つい先日知り合いから聞いていた面白い番組の話じゃないですか!すごーく興味があったので、もう感激もので読ませていただきました。なんだか知りたかった事が2つもすぐにわかって感動の日々です。ありがとうございます!!
投稿: | 2004.04.07 16:46
>misasuさん
毎度どうもありがとうございます。そうですか、「水曜どうでしょう」の噂をお聞きになりましたか。こちらの放映エリアでしたら、「どうでしょうリターンズ」と呼ばれる再放送をご覧になることができます。もし幸運にもエリア内でしたら(あるいはエリア外でも放映しているU局の電波を拾えれば)、毎週お楽しみいただけるかと(^^)。
投稿: ANCHOR | 2004.04.09 00:47
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