第1話「踊るガラゴン」
満を持して、「ウルトラQ dark fantasy」がスタート。どうなるのか期待していたオープニング映像は、モノクロでオリジナル風。
サブタイトルの出し方とそのフォントもオリジナル風。
テーマの音楽もオリジナル風。
シリーズ構成、脚本は上原正三ときたか。期待して……いいのか? 監督は八木毅。
なんだかよくわからないラインで流れ作業により大量生産される、ガラQなる愛玩ロボット。ハロ(「機動戦士ガンダム」)に手足を生やしてトゲをたくさん付けたような外観。
そのガラQの「オリジナル音頭」が再三再四流れるが、ジャパネットたかたのCG踊りとどこが違うねん。
ガラQの販売サイトを見ているエンクミ、ひとりしかいない部屋で、宣伝文句を誰に聞かせるでもなく音読する。
「ガラQは電池交換の必要がありません。空気中の微細な電気を収集して無限に動く、“画期的な”ロボットです」
いや、モニタ画面には“画期的な”とは書かれていない。どこを読んでいるのか、購買意欲満々のエンクミ。
ガラQをウェブサイトから購入したエンクミ、出かける間際にガラQ相手にウインク。しかしウインクとは片眼をつぶって見せるもので、両目を閉じるのはウインクとは言わない、我が国では。
仕事場で手品を見せて悦に入る自称坂本。通称マド。窓際で遊んでいるからマド。会社員が付けるあだ名か、それが。マドも上司もどっちもどっちだ。
エンクミと待ち合わせてガラQを取材する自称坂本通称マド。どういう関係だ。
すると隕石のようなものが落ちてくる。マジであの大きさの隕石なら都心に落ちてタダで済むはずがない。『ディープ・インパクト』や『アルマゲドン』の立場というものも考えてやれ。
そこにシトロエン2CVで現れたのは草刈正雄。赤いカッパ姿で、頭に被っているのは機動隊のヘルメット風。しかもエンクミ、自称坂本通称マドともに知り合いらしい。だから何者だ、あんたら。
一見隕石風のそれを宇宙からの飛来物と断言する草刈。飛来物からチルソナイト反応があると即座に分析してのける。……ガラダマ(ウルトラQ「ガラダマ」「ガラモンの逆襲」)か。あるいはワイアール星人(ウルトラセブン「緑の恐怖」)とも言える。
東京タワーの脇に突然現れた怪獣風の巨大な何かに、同じく突然現れた自衛隊風が予告なしであまりにも素早いミサイル攻撃。時の首相が攻撃命令を出したのか。そのあたりどうなんだ。最近うるさいんだぞ、その辺は。適当に流していいのか、ファンタジーというタイトルに甘えて。
ミサイルを喰らって仰向けに倒れる怪獣風の巨大な何か。しかしさしてダメージを受けた様子もなく、手も使わず、無反動で起きあがる。まるで起きあがりこぼし。
それを見て「不死身だ」と驚く自称坂本通称マド。「魅力だねぇ」と写真を撮りまくるエンクミ。
自分の研究室に戻った草刈は、この怪獣風の巨大な何かを、「ロボット怪獣」と言い放つ。しかも過去に現れた同種の怪獣(要するにガラモン)の従兄弟だと。ちょっと待て、従兄弟ってなんだ。ガラモンの親の兄弟の息子か。誰なんだ、その親は。
ところでこの草刈、かなりキャラを作っている。えーと、なんて役だっけ。あ、そうそう、渡来(わたらい)。渡来教授。何の教授か知らないが。
渡来とエンクミ、そして自称坂本通称マドが3人だけで研究室に集い、オリジナルの「ウルトラQ」を観て和む。
ロボット怪獣とガラQが「どこか似ている」と言うエンクミ。「どこか」じゃなくて、丸ごと似てるだろ。意表を突かれたかのような渡来。ガラゴン1体ならその電子頭脳はひとつだが、ガラQが電子頭脳の役割を果たしているなら、無数にあるから悪夢だと言ってのける渡来。ガラQが何かも知らなかった親父が、よくぞたくさん普及していることを誰にも聞かずに判断できたものだ。さすがは科学者。
ガラQを尋問するエンクミ。ロボット怪獣は「ガラゴン」だとゲロするガラQ。ただ「ガラゴン」と繰り返すガラQの言葉を聞いただけで「やっぱり仲間だったんだ」と即断するエンクミ。番組進行上はそれでいいが、一般的にはダメだろう、その決めつけは。納得いかん。
なぜかは知らねど、携帯電話の電波がガラゴンにジャックされていると言いながら、渡来の研究室に走り込むエンクミ。ここで“ガラゴン”の名が渡来と自称坂本通称マドに知れ渡る。で、この時も当然のように研究室にいたマドは、何者やねん。
大体、なんで、渡来とエンクミとマドがつるんどんねん。
そんなわたいのツッコミは聞こえないふりをして、ひとつの電子頭脳では脆かった前回のガラモンに反省した宇宙人が新型を作って送り込んできたと自説を披露して悦に入る渡来。「周到に準備された侵略計画ですよねこれは」と尻馬に乗って言い募るマド。だからお前何もんやて聞いてるやろ、さっきから。
夜、ライトアップされているガラゴン。その横に立つ東京タワーは、デジタル放送用の設備がまだ設置されていないバージョンのように見えるがどうか。
ガラゴンは強力な電磁波を発し、上空にオーロラを出現させた。ああ、オーロラ。オーロラソース。オーロラソースはマヨネーズとケチャップ、1対1。それはともかく、えらい低い位置にオーロラが出ているように表現されているが、いいのかそんなんで。北海道のローカルテレビ局でさえ、そんなオーロラでは首を縦に振らないぞ。
突然テレビで、「ガラQは悪いやつ」とプロパガンダが流される。しかしそれを無視して自宅のリビングで焼き肉に興じる両親+子供二人の典型的な家族。無視するどころか、ガラQ音頭をご家族みんなで踊って見せる間抜けっぷり。普通でも踊らんやろ、一家揃っては。みんな酔うとんのか。
アホ親子が踊っている一方、ガラゴンの発する電磁波嵐によってコンピュータは軒並みダウンしたという。そのため、飛行機は運航停止、自動車も一切動かなくなったのだそうだ。それでも多分うちのローバーミニは動くぞ。コンピュータ制御なんかされてないからだ。どの車もみんなブラックボックス積んでると思う感覚が生ぬるい。
でもって世間様が困っているかというとそうでもなく、“支配的なコンピュータシステム”から人々は解放されて、つかの間の安らぎを楽しんだんだそうだ。なんて脳天気な展開だ。移動する足を止められて、甘んじて受ける日本人じゃないだろう。阪神淡路大震災で交通分断されてもほとんどの人が通勤したっちうねん。上原正三、大丈夫か。ボケたんじゃないか。
コンピュータシステムが軒並みダウンしているにもかかわらず、電子頭脳とやらを積んだガラQは通常どおり機能して、将棋まで指す始末だ。ガラQは影響されずに動くんだ。あーら、ご都合主義だこと。
草刈、あ、いや、渡来教授は研究室内で秋刀魚を焼いている。それもどうかと思うが、秋刀魚を焼いているということは、季節の設定は秋か。それを今放映か。なんだかえらい季節外れなところから始まるな、この番組は。
渡来「情報を制する者が世界を制する。それがガラゴンの戦略だったんだ」
前段はそうかもしらんが、ガラゴンは別に情報を制してないぞ。ただ妨害しているだけだ。
マド「ガラQは今でも何万と販売されています。早くなんとかしなきゃ」
まだなんとかしてなかったのか。そもそも誰が販売してるんだ。それすらわからんのか、なにやってんだ。
渡来「一個一個、潰すしかないねぇ」
ほんとかよ。それしかないのか、ほんまか、渡来。
政府の“ガラQバスター”とやらは、DFSFと書かれた車で全国に出動。DFSFって何の略?
各家庭では、ガラQを供出する少年あり、出し渋って電磁波遮蔽幕の世話になる少女ありと悲喜こもごも。エンクミのガラQは家出。……家出……なんやそれ、実質“脱走”ちゃうんか。
深夜まで自転車で“家出/脱走”したガラQを探すエンクミ。回収が一段落したのを見計らって、空の低いところにオーロラを出現させるほど電磁波をまき散らすガラゴン。そしてDFSFの倉庫の上でひときわ光を放つオーロラ。たまたま通りがかって写真を撮りまくるエンクミ。
触手のようにうごめくオーロラは物理的に閉じている倉庫の扉を謎の力でなんなく開き、閉じこめられていた無数のガラQを解放する。
めっちゃ黒目だったのに、なぜか闇に光るガラQの両眼。
解放されて両眼ぴっかりぴーのガラQは、そのままオーナーの家に直行。背丈30センチもないくせに深夜のオーナー宅で呼び鈴を狂ったように鳴らしまくる。挙げ句にドアを丸く焼き切って侵入してひと言。「ただいま」 ……だから何(呆)。
渡来は、ガラQの電子頭脳でガラゴンが動くのではなく、ガラゴンの発する電波でガラQが動き地球を侵略するのだと看破。じゃあ、ガラゴンを封じればガラQは動かなくなるよね~、というわけで、ガラゴンに対して「電磁波遮蔽パウダーふりかけ作戦」が実行された。パウダーは白く、頭からそれをふりかけられたガラゴンは、さしずめドリフのコントで粉を被った高木ブー。
なんだかわからないが、砕け散って消え去るガラゴンとやら。そこかしこできゅーきゅー言いながら倒れるガラQたち。
で、ガラQは誰が作ったの。あ、答えないんでやんの。要するに渡来教授、あんた黄金バットのヤマトネ博士と同じ手合いだろ。
事件も解決(そうか?)して、帰宅したエンクミの前に、家出?していた彼女のガラQが姿を見せる。そして以前彼女にかけられた優しい言葉を、再生して見せる。思わずガラQを抱きしめるエンクミ。それを待っていたかのようにガラQ爆発……はせずに、しめやかにエンディング。ナレーターの佐野史郎がまとめ上げる。
「近い将来、ロボットはきっと、人間の良きパートナーになることでしょう。でも、ご用心。たまには、宇宙から送り込まれるロボットも……」
だから! 誰が作って売っとったんや、て聞いとろーが。答えんかい、佐野史郎!
以上、第1話だけを観て評価するのは早計だが……今日のところは十段階中の、一。ABCDのD。優良可不可の不可。
エンディングテーマ「夕方に咲く花」。……うーん。そのうち慣れるのかな。あんまりピンと来ないが。
この物語はフィクションです。
当たり前やっ! ちうか、フィクションやと思わせんようなストーリーを見せてから、それ言わんかい!
この調子で26話続けるつもりか。かなんなあ。次は頼むで!
次回、「らくがき」。期待薄。
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コメント
日テレの「MONSTER」第一話見た後、テレ東に変えてみました。
草刈正雄が「チルソナイト云々」言ったあたりから。CGはまあまあ頑張ってる感じでしたが、脚本がダメですなあ。
しょうもない若手に書かせたのかと思ったら、上三だったのか~。余計ガッカリかも。
投稿: ひげいとう | 2004.04.08 05:04
>ひげいとうさん
しまった、「MONSTER」見逃した!(^^;) 番組編成が変わったおかげで、「攻殻機動隊S.A.C」も録画できなくなってしまいました(^^;)。
それはともかく「踊るガラゴン」。やはり脚本がもうひとつとお感じになりましたか。かなりのダメっぷりだと思います、このエピソード。なにかしら説得力があるとか、なんかそういうことありそうな感じがするとか、無茶だけど観ている間は勢いで許せるとか、そういうものがまるでありませんで。第一話にしてこれでは、先が思いやられます。
でも、次も観ますよ、乗りかかった舟ですから(笑)。
投稿: ANCHOR | 2004.04.09 00:48
Mr.ANCHORこんばんは。
火曜深夜アニメ4番組を撮るため、2台のデッキを駆使する中にとりあえず懐かしいなぁと「ウルトラQ」もいれ、きょう観ました。
なんていうか、「休日の朝のような番組だなぁ」と思いました(うまく言えないんですけど)。ヌル~イ、ちょっとレトロな感じで、、、、とりあえずノスタルジーってことで、私ももうちょっと撮ることにします。でも今週の火曜深夜はスタトレも入り、4CHは野球でずれるかもで大変ですよ!
投稿: イメカ | 2004.04.11 23:01
トラックバックをさせていただいた者です。
いやほんと、新作『ウルトラQ』のひどさといったら……。
番組を見ないでこちらを覗かせていただいた方がはるかに有意義ではありますが、毎週がっかりしてた『私立探偵濱マイク』と一緒で「次回こそは」と思いながら毎週見ることになりそうです。
このやりきれなさはCSで録画したままになってる『DS9』を見て癒すことにいたします。
残り1シーズンとなりました。
では、今後もしばしば覗かせていただきます。
投稿: 元 | 2004.04.11 23:47
>イメカさん
今回だけじゃなく次回以降もあの様子ですと、見ているわたしの脳が溶け切ったり沸点に達したりで破壊されそうです(笑)。
明日の夜はCXでDS9ですか。野球の放映もありますか。気が休まりませんなあ。あ、4chがズレてくれたらレコーダー1台体制のうちでは「攻殻」が録れるかも。
とりあえず今晩は「GANTZ」でも見てみます。
投稿: ANCHOR | 2004.04.12 23:02
>元さん、ようこそ、いらっしゃいませ。
「次回こそは」と萎える心を奮い立たせてブラウン管(製造中止)に向かう視聴者の気持ちをスタッフが汲んでくれて、「やるじゃないの、ウルトラQ!」と思わず膝を叩くようなエピソードを放映してくれるよう願っています。
裏切られても裏切られても見る。自分で言うのもなんですが、「ファンっていい人たちだ」(笑)。
口直しのDS9、わたしも励行します(DVDで)。VGRだと口直しにならないときがありますし……。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
投稿: ANCHOR | 2004.04.12 23:03
>「次回こそは」と萎える心を奮い立たせてブラウン管(製造中止)に向かう視聴者の気持ちをスタッフが汲んでくれて
いやー、でもきっと、半数近くのエピソードはもうすでに完成状態に入り、残りの半数も後戻りできないレベルまで製作が進んでしまってるのではないかと推測してしまいます。
ただ、『ウルトラマンティガ』も当初第1話を見たらあまりにがっかりしたのでほったらかしていたのですが、後にビデオで全話まとめて見たら後半がやたらと面白かったので、なんかそういう方向で……いかないでしょうね。
『ウルトラQ』は大河ドラマじゃないし。
やっぱり『DS9』見て渇きを癒すことにします。
『VGR』は第1シーズン前半で挫折してしまいました……。
では今晩の『ウルトラQ』第2話、期待せずに鑑賞したいと思います。
投稿: 元 | 2004.04.13 08:17
>元さん
>>いやー、でもきっと、半数近くのエピソードはもうすでに完成状態に入り、残りの半数も後戻りできないレベルまで製作が進んでしまってるのではないかと推測してしまいます。
放映時には半数くらいストックがあってもおかしくないですよね。そうですかあ、じゃあ、しばらくは我慢の日々ですかなあ……。
おっしゃるように、『ティガ』みたいに尻上がりに調子を上げてくれる可能性もありますし、長い目で見て参りたいと思います。あ、そう申している間に、第2話のお時間となったようです。ではまた。
投稿: ANCHOR | 2004.04.14 01:06
>要するに渡来教授、あんた黄金バットのヤマトネ博士と同じ手合いだろ。
わははははは。おっしゃる通り。まぁ、オリジナルの一の谷博士もそんなもんでしたが、しかし、渋いトコ突いてきますね、ヤマトネ博士。
投稿: Mazudai | 2004.04.14 20:17
>Mazudaiさん、ようこそ、はじめまして。
そう言われてみると、わりと頼りないところのある一の谷博士でしたなあ。
ヤマトネ博士、ご存じだとはさすがです。まさかそこに反応してくださる方が現れようとは思っていませんでしたので、妙に嬉しいです(笑)。
投稿: ANCHOR | 2004.04.15 03:23