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1997.07.09

さっぱりする

人々のすなる散髪といふものをわたいもしてみんとてすなり。というわけで、実に久しぶりに床屋に足を運んだ97年7月9日であった。「ばっさりやってくんな」というわたしの要求を飲んだバーバーは、ばっさりとやってくれたのである。なにやら霧吹きで髪の毛全体を湿らせると、櫛でオールバック状にとく。よい子の皆さんは知らないかも知れないが、長岡(後の朝潮、現高砂親方)が急な出世で大銀杏を結えないままに関取になってしまったかのような状態である。そこにすかさずハサミが入った。実力が追いつかず、大銀杏も結わないままに引退するかのような有り様だ。みんな! どうか一つ、わたいの頭にハサミを入れてやってくんな! と、順番待ちをしているサラリーマン諸氏に声をかけたくなるシチュエーションだが、別に断髪式ではないのだから、彼らが快諾する理由もない。ばっさばっさと落ちて行く髪の束を見ながら、これはひょっとして、その髪を売って銀の懐中時計にふさわしい鎖が買えるのでは? 帰った途端に立派なツゲの櫛を贈られたらどうしよう! などと、つらつら考える午後7時であった。ああ、シャンプーが楽。これが、わたいの感想のほとんど全てである。ああ、首筋の“汗も”が引いた。これが、わたいの感想の残りの全てである。ああ、さっぱりさっぱり。これが、わたいの頭の周りに飛び交う妖精の全てである。流石にしつこいのでこの辺りでやめておくが、とにかく散髪というものは、たまには行って見るのも良いものだ、ということを、ここで声を大にして皆さんにお伝えする次第だ。え? もう知ってる?

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